チェーンクルーのお仕事 (2003年10月:関東女子審判部)
・役割
(1) チェーンクルーは攻撃の開始位置とシリーズ更新位置を示すと共に、次のダウン数を表示する。
(2) 従って、各ダウンの開始前には所定の位置につき、ダウン数を表示すると共に、ダウンの終了が確定した場合には直ちに次の位置に移動する必要がある。
(3) またシリーズ更新線を示す為、チェーンの位置を容易に移動させないことと、万が一移動しても大丈夫なような細心の注意を払う必要がある。
(4) チェーンクルーは「補助審判員」であるが、判定には加わらない。
(5) とはいえ「審判員」である。審判は試合の運営者である。だらだらしたり、おしゃべりに夢中になるようなことがないよう注意すること。
・分担
ダウンボックス担当1名+チェーン担当2名をチェーンクルーと呼ぶ。
ダウンボックスとはダウンを表示する数字板のことである。
尚、場合によってはこれを補助するクルーをもう1名用意することがある。
・注意
(1) チェーンおよびダウンボックスはサイドラインから1ヤード離れた位置に立つこと。
サイドライン上は常にプレイが行われる可能性があり、チェーンクルーはプレイの邪魔をしてはならない。
(2) プレイがチェーンクルーの近くまで及んだ場合には、ポールから手を離して、すばやく安全な場所へ退避すること。
(3) プレイが終了しても勝手に動かないこと。
反則が発生していた場合、ダウンがやり直しになることもあり、前回のプレイの開始位置が重要となることがある。
(4) 第1および第3クォーター終了時のチェーンの移動は、審判の指示に従って素早く行うこと。
尚、この際、鎖の一部を持つよう指示されることがあるので、その場合にはその指示に従って移動が完了するまでその位置をしっかり持っていること。
・ダウンボックスの動作
(1) レフェリーが次のダウンの為にボールをセットした場合、そのボールの攻撃側先端にダウンボックスを移動させる。
(2) ダウン表示を切り替えるのは移動してからで構わない。
(3) パス失敗等で位置が変わらない場合、および新たなファーストダウンの場合のダウンの更新を忘れないようにする。
(4) 土のグラウンドの場合、退避しても元の位置が判るよう、できるだけ地面に足等で印をつけるよう心掛ける。
(5) シリーズが更新された場合、ダウンボックスはまっ先に移動する。
(6) トライフォーポイント時には、プレイ開始地点に「1」(1点トライ時)、または「2」(2点トライ時)を表示して立つ。
・チェーンの動作
(1) シリーズの更新があった場合、攻守が交代した場合、およびキックオフが終了した場合、審判の指示に従って素早く攻撃開始地点から10ヤードを表示する。
このとき、2名のうち、どちらが攻撃開始地点を担当するのかを決めておくと素早く移動できる。(もう1名は攻撃方向へ10ヤード移動することになる。)
(2) 攻撃が敵陣10ヤード以内でファーストダウンとなった場合にはチェーンは立てない。
後方の安全な位置に移動しておく。
(3) 土のグラウンドの場合、退避しても元の位置が判るよう、できるだけ地面に足等で印をつけるよう心掛ける。
(4) 鎖の「よれ」は試合前に取り除いておくことが望ましいが、試合中にこれを発見した場合は、適宜取り除くよう努力すること。
以上、チェーンクルーを命じられた者は事前(できれば
試合直前に)本マニュアルに目を通して、しっかり
1試合の任務を勤められたい。