FZR1000(2GH)エンジン腰上オーバホール
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オーバサイズピストンはYAMAHAから出ることを確認し、KIDさんと相談した結果
4気筒分OSにボーリングすることにしました。
そうなると部品の手配を。
1 2GH-11636-00 ピストン(2ND0/S0.50) 6,332 4 あり
2 2GH-11610-20 ピストンリングセツト2NDO/S 4,106 4 あり
2 2GH-11633-02 ピン,ピストン 1,145 4 あり
3 93450-19052 サ−クリツプ(2F1) 58 8 あり
ガスケット類は社外のセット物を。 バルブシール(20個)も付いています。
OSピストン入手後、シリンダーと共にKIDさんに送りました。 ピストンには
気筒番号書き込んでいます。 ピストンサイズを測って見ると誤差は0.005程度。
精度は高いです。
シリンダーボーリングが戻ってくる間に、ヘッド周りの組み込みです。
ヘッドのカーボンはワイヤブラシで取りました。ポート側はドリルにワイヤを付けて
グーンと回して落としています。ポート研磨はちょっとだけ、段つき修正だけです。
バルブシートはバルブにコンパウンド付けてゴシゴシ(?)、タンタンと叩いています。
20個もあると大変です。いい加減手が痛くなりました。
画像の上にある緑の缶がコンパウンドです。 (こんなに大きい缶は要りません)
バルブの組み込みです。 #1気筒だけセットできています。
バルブガイドの上にはバルブシール(緑色のキャップ)をセットしています。
新品に交換しています。 新品交換が普通ですよね。
バルブの組み込みは、スプリングコンプレッサーを使ってコッタ分だけ圧縮し
コッタを組み入れます。
バルブにグリスをちょっと付けて、ピンセットでコッタをグリスに着ける感じで
セットし、ゆっくりスプリングを戻すとコッタはセットできます。 セット後は
バルブを軽くゴムハンマーで叩いてコッタを落ち着かせます。
組む込むときバルブステムにはモリブデンオイルを塗っています。
ボーリングに出したシリンダー戻ってきました。
事前に1番シリンダーは、錆染みが残っているとの連絡がありました。
現物見ると、薄く錆が残った感じです。触っても引っかかり等無く異常な
感じもありませんでした。 このまま組みます。レースする訳でもないし。
#1と書いたシリンダーの内側に汚れみたいに見えるものが問題の染み。
後で知ったのだが、シリンダースリーブの入れ替えができるそうです。
1番だけ入れ替えして、1番だけ新品標準ピストン用意した方が安くて良かった
見たいです。 (でもオーバサイズ使用で排気量は1L超えました)
さっさと組み込んで行きます。
ピストンリングは、SMどおり合口をずらして組み込みます。ピストンピンは新品
使用しています。サークリップを組むのが面倒でした。 2個目からはスムーズ
に組めました。
シリンダーのセットは大変でした、ピストンリングを押さえながらシリンダーに
ピストンを入れるのですが、2個同時に入れないといけないので苦労しました。
何度か試すと少しずつコツが判ります。3,4回試してやっと組めました。
ガスケットは上下の指示があります確認しながらセットします。
カムシャフトのセットはSM片手に順番に指示通り作業しました。
この状態でタペットクリアランスを測定。 ぎりぎり規格内。シムの準備も
していないのでこのままです。
ヘッドカバーを着けてエンジン腰上完成です。
オイルフィルターを組み込みます。
クラッチ周りもばらしたので組み込みます。クラッチ板の順番間違わない
様に。ばらした順に組みました。
セルモータも一度分解しブラシの確認をしました。その後セルモータ
ジェネレータを取り付けます。 セルモータは一度車体に組み込むと
単体では外せません。 ジェネレータは単体で外せます。
ウォータポンプも忘れずに着けます。
オイルクーラもね。
これでオイルは漏れなくなりましたので、オイルを入れます。
3.0リッター入れました。 セルモータを回してオイルを循環させます。
10秒を3回程度回しました。オイルインジケータでオイルが減るのが
確認できましたので、初期潤滑はできたと判断しました。
適正値までオイルを補充しておきます。
これでエンジン単体での作業は終わりです。