ニュートラルランプ回路の考察です
FZR750を元に検討しています
ヘッドライトコントローラのニュートラ信号周りで検討したことの
覚書です。
FZR750のヘッドライトコントローラの省電力機能の為、ニュートラル信号を
メータのニュートラルランプから取り出して使っています。
下記の回路を見ていただければ判ると思いますが、ニュートラランプを
LED化すると、ニュートラル以外でもぼんやり点灯してしまいます。
これは、ヘッドライトコントローラの制御回路に微弱(1mA程度)電流
が流れるためです。電球では問題にならない程度ですが、LEDでは
これでも十分に点灯してしまいます。(かなり暗いですが)
図のニュートラランプをLEDに換えてみました。
実際LED化すると、LEDの消灯が確認できました。
想定ではLEDは 点灯(本当の)と、ぼんやり点灯の2つの
パターンだと考えていましたが、完全消灯が確認できました。
ヘッドライト制御に必要な信号は図のAから取り出し制御回路
で抵抗分割で必要な電圧に変換しています。このためA点の
電圧が重要になります。
抵抗等による電圧降下を考慮して検討します。
抵抗は面倒なので ランプ(LED化で1KΩ) 制御回路11kΩ
スタータリレー500Ω SW類は抵抗ゼロ、ダイオード 順電圧0.4V
として考えます
ニュートラル時
ニュートラSWはON クラッチSWは影響しません
B点 C点は0Vになり 制御回路では”0”とみなせます。
発進時(ギアを入れて、クラッチを切ります)
ニュートラSWはOFF クラッチSWは ON
B点は0V A,C点はランプと制御回路の抵抗分割比で11V
ランプには、1V( 12−11=)、1mAの電流が流れます。(ぼんやり点灯する)
制御回路では”1”と見ます
通常走行時(ギアは?速 クラッチは離しています)
ニュートラSWはOFF クラッチSWはOFFです
この状態ではA点 C点はリレーからの電流がダイオード経由で
流れ込みダイオードの電圧降下分だけロスし11.6Vになります。
(スタータリレーの抵抗が有るけど無視できるレベルの電圧降下)
その結果ランプには0.4V(12-11.6=)、0.4mAの電流が流れます。
さすがにLEDは点灯できない様です。
制御回路では”1”と見ます。
以上から、ヘッドライトコントローラのニュートラル信号への影響は無し。
またこのことからヘッドライトコントローラのニュートラル信号の抵抗回路は
20K、8Kを使えばLED化してもほとんど影響しないと思います。 この程度
なら抵抗分圧機としても問題ないでしょう。(入力はCMOSだし、GND側に
8Kで落とせばON/OFF時の信号ライン電荷の滞留も問題ないでしょう。
おまけ
FZRで使われたクラッチと、ニュートラルのダイオード回路は、スタータの
安全保護回路になっています。保護リレーのリレー信号(図に書いていない)
にスタータボタンの回路がつながっていて、 ニュートラルか、クラッチを
切っていないとスタータ信号がスタータリレーに伝わらない様になっていて
スタータが誤って回らないように保護している回路です。 こんな簡単な回路で
保護論理を組んでいるなんて驚きでした。 私なら何も考えず論理回路
を組んじゃいます。