Windows95

昨年の11月23日の秋葉原は大変な熱気に包まれた。Widows95日本語版の発売の様子は、テレビ中継され社会現象となった。ビル ゲイツは否定するが、Microsoft社はマーケテイングの会社といってもよいだろう。

Microsoftのマニュアルには、「すべての操作がよりすばやく、より簡単にできるようになりました。また、新しい機能によっていろいろなことができるようになりました。」と書かれている。

スタートボタンの採用、長いファイル名が使えるようになったこと、困難だった周辺機器の接続が容易になったこと、多くのプログラムを同時に実行できること、電子メールやFAXのやり取りが可能になったこと、付加ソフトでインターネットへのアクセスができることなどが主な特徴である。

たしかに、従来のソフトで苦労していた経験者にとっては、便利さを実感できる。だが、始めてWindows95でパソコンに触る人にとっては、なぜ今までこれくらいのことが出来なかったのか疑問に残ろう。それくらい従来のパソコンは扱いにくい存在であった。

初心者向けとのふれこみで市場に出された95であるが、実は、大変多機能で奥の深いシステムである。そのため、快適に動かすためには、高機能なパソコンが必要となっている。

Windows95は機能をてんこもりにして、行き着くところまで行き着いたシステムのように思える。日本の乗用車が多機能化に走り、機能的なアメリカ車に敗れたようなことが起こらないだろうか。

私自身の実感でいっても、その10%の機能も使っていないように思う。また、私が使っている携帯サブノートパソコンでも、マシン水準が追いつかず、必ずしも快適に走らない。機能を絞ったWindowsライトといったものがほしい。