パソコン通信とインターネット(18)

電子メールの導入にあたっては、パソコン通信に加入するか、インターネットを利用するかが問題となる。パソコン通信は、センターにコンピュータを設置し、それとパソコンを電話線で接続した会員制の組識である。パソコン通信は閉じた世界、インターネットは開かれた世界といった区分けが一応出来る。ただ、最近では、大多数のパソコン通信が、センターを通じて、インターネットとつながりだしており、この区分けは相対的なものにすぎなくなっている。

パソコン通信は、付加サービスとしてデータベースサービスやフォーラム(特定の話題について議論する電子上の会議室)等があり、的を絞った情報収集には便利である。私が加入しているニフティーサーブでは、データベースが1300、フォーラムが560程度ある。また、接続地点も一般的にインターネット接続業者より多く、ニフティーの場合、国内200個所、国外2000個所以上もある。旅行先で最寄りに接続できることは、電話代の節約になる。オリンピック報告を友人からニフティー経由でもらっているが、こういう場合便利である。メールが早く確実に届くこと、相手が読んだことが確認できることなどメリットも多い。当面、パソコン通信に加入し、そこからインターネットを必要に応じ利用することもよかろう。

インターネットの利点は、電子メール以外の様々なサービスが利用できることである。特に、WWW(ワールドワイドウエッブ)俗にいうホームページによる情報発信は魅力的である。個人が全世界に向かって極めてローコストで発信できる。私の場合、メールの利用も含め月2000円である。また、ワープロ、表計算、電子メールといった3種の神器がインターネットを媒介にシームレスにつながりだしている。空間的にも時間的にも離れた人々が、知的な協同作業(コラボレーション)を行う環境が生まれつつある。