N×Nコミュニケーション(23)
人と人とのコミュニケーションには、放送のような1×N、電話や電子メールのような1×1のコミュニケーションがある。それに対して会議のようなN×Nのコミュニケーションが、電子メールの仕組みを使って容易に出来るようになった。
インターネットにメーリングリストという仕組みがそれである。これは、特定の決められた電子メールの宛先(メールアドレス)に送信すると、そのグループに登録してあるメンバー全員のアドレスにメールが配信される仕組みである。これを使うと擬似的に会議が出来る。これには、希望すれば自動的に登録され参加が自由なもの、一定の資格審査をして登録を認めるもの、外部に公表せずまったくのプライベートなものに別れる。
公開されたメーリングリストは全貌がつかめないほど無数にあり、ありとあらゆるテーマについて議論がなされている。
インターネットだけでなくパソコン通信でも同様の仕組みが出来る。パソコン上のアドレス帳に登録された中から、メンバーを選んで適当なグループ名を付け、同報通信として登録すればよい。
私は、現在いくつかのメーリングリストをホストとして管理しているが、これが結構大変である。特にビジネスとしてあるプロジェクトを進める場合、その進捗を管理するのに工夫が要る。また、自動車に乗ると人格が変わったように乱暴な運転を人がいるように、ネット上でも同様なことが起こりトラブルに発展するケースもある。
実は、N×Nのコミュニケーションでは、我国は最先端をいっている。テレクラや最近の女子高生によるポケベル使用である。これらN×Nコミュニケーションの社会規範に対する影響力が議論されているが、そのノウハウは結構参考になるのではないだろうか。