インターネットとは

インターネットに関する情報の激増ぶりは、書店に特別のコーナーができることを見てもわかる。またインターネットかと食傷気味の読者も多かろう。

「ネットワークの波及によって、人間は情報空間内存在となる」と、立花隆氏が第三次産業革命的な大変革と重要性を強調する一方、「扱いの面倒なものは普及しません」とつれない塩田丸男氏(週刊新潮96/4/11)と世間はかしましい。

インターネットは一言で言えば、一定の通信の約束事(プロトコル)を守ることで、結びついたコンピュータである。プロトコルを守れば、誰でも自由につなげることが出来る。細胞分裂により生命体が大きくなるように、インターネットも拡大している。誰も正確な数字をつかんでいないが、現在直接つながっているコンピュータは1000万台を超えていると言われている。最終的には何等かの形で殆どのコンピュータがつながる可能性が大きい。

インターネットの一番大きな特徴はその規模の大きさであると、我が国のMr.Internet村井純氏はその著「インターネット」(岩波新書)で述べている。世界中のコンピュータ同士がつながり、世界中の人々の知識や情報が自由に交換し共有できる環境が生まれつつある。

本著は、インターネットを理解する上で大変適切な本であり、後半部分は開拓者としての苦労からやや筆がすべっているものの、ぜひ一読をすすめたい。

私の4半世紀にわたるコンピュータとの付き合いから判断すると、このインターネット狂想曲は、単なるブームに終わるとは思えない。狂想曲は協奏曲になりいずれ静かに定着するように思う。

どうしてそう思うか、次回から私見を述べてみたい。