おかえり.jp 放哉 孤高の詩 一句拝掌(最新の俳句) 愛句連々(過去に紹介した俳句) 放哉年譜

愛句連々

尾崎放哉の俳句をイラストと一緒にご紹介します.



寂しいぞ一人五本のゆびを開いてみる

いきなり「寂しいぞ」と感情を露に出しているのは、彼にしても珍しいことです。この頃の放哉はまだ孤独というものに慣れきっていないところもあったのでしょう。

辺りを見回しても話しかける人もなし。持て余す空虚な時間と空間を埋めようとするように詮方なく自分の手を拡げてみるのです。それもゆっくり一本ずつ。
 掌の皺一本一本も愛でるように見ているうちに、目の前に楽しい過去の日々が蘇ります...しかしそれも永くは続かずふっと我に返ればやはり見慣れた自分の嗄れた手でしかないのでした。

そうしている自分が情けなくも可笑しくもあり、声にならない微苦笑する放哉がそこにいます。かすかな音もしない夜の闇の中で。


★放哉の他の俳句にもご興味のある方はこちらへ → 愛句連々(過去に紹介した俳句)

         


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