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愛句連々

尾崎放哉の俳句をイラストと一緒にご紹介します.



枯れ枝ほきほき折るによし

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南郷庵での作品。

彼の病が既に膏肓に至り、もはや肉はそげ落ちて骨と皮だけにならんとしている最晩年の句です。
 彼の俳句には温度も湿度も感じられないものが晩年には多いように思います。冷えきった渇ききった空気の中で、かすかな音が一瞬聞こえたあとでさらなる静寂に戻る、例えようもなく深い空虚感と絶望感。
 この句はその最たるものでしょう。 「ほきほき」という、底知れない寂しさが走るような擬態語は、古典にみられる、「いかいか」「れうれう」などのように、本能的な恐怖感を日本人に呼び起こします。

水分も養分もとうに涸れ果てた木を、淋しさの徒然に意味もなく折っている放哉に諦観を超えたおかしみを感じるか、それとも死相を帯びた不吉さを感じるかは我々に任されているのでしょうが、小生にはなんとも薄ら寒く目を覆いたくなるような光景ではあります。


★放哉の他の俳句にもご興味のある方はこちらへ → 愛句連々(過去に紹介した俳句)

         


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