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ラヴェル:高雅で感傷的なワルツ

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フォーレ:ペレアスとメリザンド/ラヴェル:高雅にして感傷的なワルツ/ベルリオーズ:ファウストの劫罰より

 モーリス・ラヴェル作曲の「高雅で感傷的なワルツ ( Valses nobles et sentimentales ) 」のご紹介です。訳語として「優雅で感傷的なワルツ」や「高貴で感傷的なワルツ」と表記されることもあります。
 もともとピアノ独奏曲なのですが、ラヴェル自身がオーケストレーションした管弦楽版も有名です。ここでは管弦楽版を念頭に置いてご紹介します。

 まず、自分の作品に”高雅で感傷的な”というタイトルを付けるのが、あの「ボレロ」を書いたフランス人のラヴェルらしいと思いませんか。作曲された背景ですが、保守的な国民音楽協会から独立してラヴェルたちが結成した独立音楽協会の演奏会のために書かれました。初演時は作曲者を秘して演奏され、誰の作曲かをお客に当ててもらうという企画をやったとか。

 ヨハン・シュトラウス二世がつくったような踊るためのワルツではなく、演奏会用のワルツであり、”聴かせる”楽曲になっています。”ズンチャッチャッ”というウィンナ・ワルツのリズムはあまり感じられません。ワルツの舞曲性を基本として保ちながらも大胆かつ繊細な表現が特徴的で、ラヴェルのオーケストレーションが冴えています。彼には「ラ・ヴァルス」という、ワルツの誕生と成長、発展を描いて賛美した曲もつくっていて、これも名曲。表現手段としてのワルツに可能性を見たのでしょう。共にもっと演奏機会があって然るべき。

 曲は7つのワルツとエピローグから成っています。全て連続しています。
 第1ワルツ。3拍子のリズムが強調され、次第に期待を膨らませると一旦一呼吸をおきます。そこから高音から華やかなテーマが始まります(下譜A)。それがファゴットにアイロニカルな感じで受け継がれ、それらを材料にして賑々しく楽曲の開始を飾ります。

楽譜A(第1ワルツ)
高雅で感傷的なワルツ第1ワルツ

 第2ワルツ。テンポを落としていきなり夢幻的に始まります(下譜B)。フルートが低音で民謡風にゆったりと歌い出し(下譜C)、夢幻的なところと民謡的なところが交互に現れながら静かな情熱をみせています。

楽譜B(第2ワルツより1)
高雅で感傷的なワルツ第2ワルツより1

楽譜C(第2ワルツより2)
高雅で感傷的なワルツ第2ワルツより2

 第3ワルツ。テンポが戻って気分が一新し、オーボエで舞曲的な明るいテーマが始まります(下譜D)。総じてのどかな雰囲気で一休みといったところ。

楽譜D(第3ワルツ)
高雅で感傷的なワルツ第3ワルツ

 第4ワルツ。ひらりひらりと蝶々が飛び回るような面白いリズムのゆらゆらしたテーマが中心(下譜E)。間奏曲的でしょうか。

楽譜E(第4ワルツ)
高雅で感傷的なワルツ第4ワルツ

 第5ワルツ。テンポは落ちてクラリネットの寂しげな動き(下譜F)をコールアングレやオーボエが追従していきます。前曲よりもさらに大人しい感じ。

楽譜F(第5ワルツ)
高雅で感傷的なワルツ第5ワルツ

 第6ワルツ。急速な2分の3拍子と4分の6拍子の混合したリズムが面白い(下譜G)。基本的には上に登ろうとして上手くいなされるような焦れったいところが憎い。

楽譜G(第6ワルツ)
高雅で感傷的なワルツ第6ワルツ

 第7ワルツ。ワルツ本体としては最後ですが、それに相応しいダイナミクスの振れ幅が大きい曲。テンポも頻繁に揺れ動きます。クラリネットの考え事をするようなモチーフから始まります(下譜H)。控えめなテーマ(下譜I)は沈滞した感がありますが少しずつ少しずつ高揚していきます。それが今までの曖昧な雰囲気を破るような弾けた強奏となってワルツらしい律動が復活します。全奏で音を思い切り伸ばしながらトランペットが高音で華やぐ瞬間の気持ちよさ。中間部は2拍子のようなリズム変化と共に霧の中に入ったような朦朧とした気分になります(下譜J)。やがて再び高揚して先の強奏されたフレーズが戻り、そのまま力強く終止します。(ここで楽曲が終わった感がありますが、まだ続きます。)

楽譜H(第7ワルツ冒頭)
高雅で感傷的なワルツ第7ワルツ冒頭

楽譜I(第7ワルツ)
高雅で感傷的なワルツ第7ワルツ

楽譜J(第7ワルツ中間部)
高雅で感傷的なワルツ第7ワルツ中間部

 第8ワルツとエピローグ。ゆっくりとしてテンポで前曲の高揚感をクーリングダウンしつつ(下譜K)、いくつかのワルツを回想しながら静かに曲を閉じます。

楽譜K(第8ワルツ)
高雅で感傷的なワルツ第8ワルツ

 ご紹介のCDは、シャルル・ミュンシュ指揮フィラデルフィア管による演奏。粒の揃った音により細部まで行き届いた印象を与えてくれます。フォーレの「ペレアスとメリザンド」、ベルリオーズの「ファウストの劫罰」という特徴的なフランス音楽をカップリングしています。

どんな曲か試聴したい方はどうぞ。ラヴェル作曲の「高雅で感傷的なワルツ」です。(Youtubeより)

(他のCDも見てみたいという方は、以下もご覧下さい.)



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