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ヒンデミット:ウェーバーの主題による交響的変容

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ヒンデミット:交響曲「画家マティス」、組曲「気高き幻想」、ウェーバーの主題による交響的変容

 パウル・ヒンデミットの「ウェーバーの主題による交響的変容」のご紹介です。
 ヒンデミットは20世紀のドイツを代表している作曲家、指揮者、ヴィオラ奏者です。主観性の強い”ロマン主義”から脱却して”新即物主義”と呼ばれる、冷徹な生々しさを表現することを音楽面で推し進めた人とされています。
 第一次大戦後にドイツで勃興したナチスの求めるような保守的な作品をつくらなかったため、スイス、そしてアメリカへ亡命したという経歴ももっており、彼も戦争に翻弄された人でした。

 「ウェーバーの主題による交響的変容」というオドロオドロしいタイトルですが、内容的には作曲当時の約100年前のこれまた有名な作曲家ウェーバーのピアノ連弾曲『8つの小品』といった曲を元にして、現代的なオーケストラ曲にしたもので、まさに音楽的な変容というものをまざまざと示した、彼の代表曲です。

 曲は4つの楽章から成っています。それらは全て原曲をもとにした自由な変奏曲形式に則っています。メロディーの変奏というよりはオーケストレーションによる表情の変化が中心になっています。
 第1楽章は、リズムが強調された荒々しい序奏に続いて、ヴァイオリンが高音から激しい主題で下りてきます(下譜A)。変奏して展開されながらやがて付点音符のフレーズが準備されると、トランペットの輝かしいフレーズがまた高音から駆け下りて付点リズムで駆け上っていきます(下譜B)。また一時喧騒がおさまって中間部になり、オーボエによるとぼけた主題も現れたり(下譜C)と次々と目先が変わりながらも、冒頭の緊張感を保持したままで一気に走り抜けます。

楽譜A(第1楽章テーマ1)
交響的変容第1楽章テーマ1

楽譜B(第1楽章テーマ2)
交響的変容第1楽章テーマ2

楽譜C(第1楽章中間部テーマ)
交響的変容第1楽章中間部テーマ

 第2楽章は、全曲の中でも一番面白い曲。スケルツォと記されており諧謔的な感じが横溢しています。中心になるのは何となくふわふわとしたテーマ(下譜D)。ラヴェルのボレロのようにほとんど主題自体は変化を受けずに楽器編成やダイナミクスを変えていきますが、単調になることなく仕上げているのは流石。途中中間部でフガート的な展開となり(下譜E)、金管楽器、木管楽器、弦楽器というそれぞれの楽器群ごとに進行するところがあります。特に打楽器の部分はティンパニが大活躍します。リズム的にも拍子が変わったり一拍ずらしたりと工夫されています。最初の主題がまた戻ってきて、最後はまた打楽器が中心となって名残惜しげに弱奏で終わります。

楽譜D(第2楽章テーマ)
交響的変容第2楽章テーマ

楽譜E(第2楽章中間部テーマ)
交響的変容第2楽章中間部テーマ

 第3楽章は、緩徐楽章として、哀歌のような主題、そして流暢な主題の2つを中心に構成されています。最後は主題をフルートが細かくフィギュレーションして繊細な味わいを出して終わります。
 第4楽章は、勇ましいマーチです。冒頭の振り回すようなモチーフは曲のところどころで接続部として使われます(下譜F)。第1テーマは真剣で悠然とした動きですが(下譜G)、第2テーマは明るく飛び跳ねるようであり(下譜H)、よく対照をなしています。コーダでは冒頭のモチーフで気分を盛り上げてまさに行進曲風に決然として全曲を閉じます。

楽譜F(第4楽章冒頭モチーフ)
交響的変容第4楽章冒頭モチーフ

楽譜G(第4楽章テーマ1)
交響的変容第4楽章テーマ1

楽譜H(第4楽章テーマ2)
交響的変容第4楽章テーマ2

 ご紹介のCDは、アバド指揮ベルリン・フィルによるオーソドックスかつダイナミックな演奏。ヒンデミットの他の傑作、交響曲「画家マティス」、組曲「気高き幻想」もカップリングされています。

どんな曲か試聴したい方はどうぞ。ヒンデミット作曲、ウェーバーの主題による交響的変容 第1楽章です。指揮は作曲者自身。(Youtubeより)

(他のCDも見てみたいという方は、以下もご覧下さい.)



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