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山頭火

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(寶塚へ)
春の雪ふる女はまことうつくしい


今回は山頭火が宝塚(寳塚 は旧字)に足をのばしたときに詠んだ句です。春とはいえ、未だ名のみの頃でありましょう、名残の雪がちらついています。足下を気にしながら歩を進めている山頭火。

ふっと顔を上げると、透き通るような白い肌の女性が歩いてくるではないか。

僧のなりはしているものの煩悩から抜けきれていない山頭火は、知らぬそぶりをしてすれ違いながらも、匂うような黒髪やかすかに香る白粉を感じ取り、ちょっと得をしたような気分になったに違いありません。

それにしてもなんと風情のある女性であることよ。春の雪の合間に垣間見えた楚々とした表情に、山頭火さん、思わず修業中である身を忘れてしまいそうになるのでした。

山頭火は、温泉場などでちょっと酒が入って興に乗ると本能の赴くままに遊女のもとへ・・・ということもあったようです。そのために俳友に金の世話になることもあり、いやはや困った御仁でした。

しかしここは山頭火の心もわかってあげようではありませんか。ほんの一時だけなのですから。
 もともと仏教は西洋の宗教とは異なり、人間の色欲みたいなものを肯定しています。かの有名な一休和尚も晩年は自分の性欲を自然なこととして認めていたようですし。
 何よりもこういうことでもないと辛い放浪の旅、体も気持ちももたないではありませんか。

それにしても「まことうつくしい」という心からの称賛を受けたその女性、宝ジェンヌのような方だったのかどうか、そして山頭火はその後どうしたことやら、はてさて・・・


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