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山頭火

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風の明暗をたどる


世紀が変わっても、国内外ともまさに波瀾万丈、そして魑魅魍魎の徘徊している不安の時代。こんな句は如何でしょう。

山頭火は、直裁的な句がかなり多いのですが、ときどき心象風景というか、具象と抽象をひっくるめたような形而上的な句を残しました。それは山頭火が得た一つの悟りでもありましょうし、もともとインテリであった山頭火の精神性の深みも反映されていたのではないかと思います。
 ここでいう「風」とは何か、「明暗」とは何を示すのか。それは山頭火から我々に出された永遠の謎でもあります。
 ここでは特に小生の解釈を語るのはやめにしたいと思っているのですが、この句を今回ご紹介するにあたって思いついたことを少し綴らせていただきましょう。

日本では明治以降国策で伝統を絶たれた陰陽道(おんみょうどう)ではありますが、実は日本の歴史の裏から精神的な支柱となってきたものであるようです。
 明治の富国強兵策以来、精神性よりも経済重視で突き進んだことに対する疑問や反省、そして葛藤。それが一気に吹き出し、国民全体の虚無感、脱力感となりさらには厭世観にまでつながりそうな精神的にかなり不安定なこの年にオカルト的な興味も含めて陰陽道が脚光を浴びるのも偶然ではないでしょう。

片や国際的にも、ハリー・ポッターブームは凄いものでしたし、やはりオカルト、魔法といったものに興味がもたれているようです。もともと「魔」の法でありますから、キリスト教などといった一神教とは相容れないはずで、米国の一部の州ではハリー・ポッター上映が禁じられているとか。
 ただこれも、今年の米国テロ以来、「一国至上主義」の危うさと脆さが露呈し、これに伴って「一神教」に対しての疑問も無意識に広がり、違った価値を求めていることの表れといったら言い過ぎでしょうか。

いずれにしろ、何事も極端はいけません。一つの道に疑問を生じたからといって皆が違う道に一斉に向かっていくことの危うさは歴史が証明しているのですから。
 最後に、次の警句をもってまとめにしたいと思います。

「心せよ亡霊を装いて戯れなば、亡霊となるべし」──カバラ戒律


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