トップページ おすすめクラシック モーツァルト シューマンの交響曲 ハイドンの交響曲 組曲 小品 管理人紹介

音符

クラシック音楽を聴くのが
楽しくなるサイト

クラシック音楽を聴くのが楽しくなるポイントをまとめたサイトです。
音楽を専門に学んだ方のない方もお気軽にご覧ください。

音符
おすすめクラシック作曲家別交響曲ランキングモーツァルトを聴くハイドンの交響曲シューマンの交響曲おすすめのクラシック組曲おすすめのクラシック小品

音符 3. 楽器について 音符

ここでは、楽器について説明します。古今東西様々な楽器がありますが、ここではオーケストラで使われる基本的なものだけをご紹介します。楽器の画像はそれぞれの楽器のリンク先をご覧ください。

オーケストラを「管弦楽団」とも呼ぶ通り、管楽器、弦楽器が中心です。ただ打楽器が加わることでさらに多彩な表現が可能になります。

ちなみにピアノは鍵盤楽器に分類されますが、弦を"叩く"楽器なので打楽器に分類されることもあります。古典派やロマン派の時代は、オーケストラにピアノが加わることは殆どありません。協奏曲での独奏楽器としてゲスト的に加わるのが普通でした。

まず最初にオーケストラの楽器配置についてです。どの辺がどの楽器かを知る参考になるでしょう。

音符オーケストラの楽器編成音符

楽器編成

上図が現在の一般的なオーケストラ編成です(下側がステージ手前側)。下記のような例外はあります。

  • 協奏曲の場合は、指揮者のスペースをちょっと広げて、ステージに向かって指揮者の左側にソリストが来ます。
  • 曲の性質や楽団や指揮者の方針によっては、上図において、第2バイオリンがチェロの位置に、チェロがビオラの位置に、ビオラが第2バイオリンの位置にくる配置にすることがあります。
  • ピアノやチェレスタなどの鍵盤楽器がオーケストラの楽器として使われる場合は、ハープと打楽器の間に鍵盤楽器を置くことが多いです。

それでは管楽器から紹介していきます。まずは木管楽器です。

音符木管楽器音符

木管楽器

木製であり、口で吹いて音を出します。フルートは直接吹きますが、他の楽器はリードと呼ばれるものを介して発音します。

  • フルート…木管楽器に分類されますが今は金属製が普通。元は木製でした。木管楽器中では一番高い声部を受け持ちます。実は学校の音楽の授業で習うリコーダー(これも本式は木製)も先祖の一つです。一番高い澄んだ音を出します。さらに高音が必要なときはピッコロを使います。
     例として、モーツァルト作曲、フルート四重奏曲第1番 から第1楽章。フルートが主導する華やかなテーマから始まります。
  • オーボエ…ちょっと物哀しい感じの音色。もっと哀愁のある音を出す時にはコール・アングレ(イングリッシュホルンとも)と持ち替えたりします。オーボエは音程が安定しているのでオーケストラがチューニングする時には最初にオーボエが音を出します。
     例として、モーツァルト作曲、オーボエ四重奏曲 から第3楽章。 オーボエの空に舞い上がるようなテーマから始まります。
  • クラリネット…奥深い表情豊かな音色。出せる音域が広く、音の高さによって音色が変わります。低音はより豊かに、高音は甲高い音になります。吹奏楽ではオーケストラのヴァイオリンに匹敵するメインの役割を担います。移調楽器で、B♭管とA管がよく使われます。
     例として、モーツァルト作曲、クラリネット協奏曲 から第3楽章。 クラリネットの茶目っ気のありながらも気品があるテーマから始まります。
  • ファゴット(バスーンとも)…長い管で木管楽器の最も低い声部を担当します。細かく動くと滑稽な感じも出せます。もっと低音が必要なときはコントラファゴットを使います。
     例として、リムスキー=コルサコフ作曲、交響組曲『シェヘラザード』 から第2楽章。 ハープとヴァイオリンによる序奏に続いてファゴットのどこかユーモラスなテーマが始まります。
  • サクソフォーン…これも金属製ですがなぜか木管楽器に分類されます。サックスとも呼びます。主に使われるのはアルト・サクソフォーン。実に柔らかく艶っぽい音色を出します。移調楽器で、E♭管が用いられます。音域によりソプラノ、テナー、バス等の種類があり、ジャズ・オーケストラではメインの楽器になります。
     例として、ムソルグスキー作曲、ラヴェル編曲の組曲『展覧会の絵』 から「古城」。短い序奏の後でアルト・サクソフォーンが哀愁のある旋律を奏でます。

次も管楽器から、金管楽器の紹介です。

音符金管楽器音符

金管楽器

金属製であり、口で吹いて音を出します。マウスピースと呼ばれる金属の漏斗状のものを唇に押し当てて息を吐きながら唇を振動させることで発音します。

  • フレンチホルン…かたつむりのような管をもつお馴染みの楽器です。牧歌的な音を出します。開口部に手を入れて音色を調整することがあります。木管楽器となじみやすい音色なので古くから一緒に使われています。移調楽器で、F管がよく使われます。
     例として、リヒャルト・シュトラウス作曲、ホルン協奏曲第1番 。いかにもホルンらしいテーマです。
  • トランペット…これは説明不要でしょう。いかにも金管楽器というような最も輝かしい高音を出します。移調楽器で、B♭管がよく用いられます。柔らかい音色にしたいときはフリューゲルホルンと持ち替えることがあります。
     例として、ハイドン作曲、トランペット協奏曲 から第3楽章。オーケストラのテーマ提示の後で輝かしくトランペットが登場します。
  • トロンボーン…管の長さを大胆に変えて演奏し、金管楽器の中低音域を支えます。普通使われるのはテナー・トロンボーンで、野太く力強い響きを与えます。ロマン派以降にオーケストラでよく使われるようになりました。
     例として、ラヴェル作曲「ボレロ」 からトロンボーンのソロの抜粋です。音域いっぱいに使っておりトロンボーン奏者が逃げ出したくなるくらいの難所。
  • テューバ…金管楽器の最も低い声部を担当し、おなかに響くような重厚な音を出します。これもよく使われるのはロマン派以降です。マーチング・バンドでは、持ち歩けるスーザ・フォンが使われます。
     例として、ヴォーン・ウィリアムズ作曲、テューバ協奏曲 から第1楽章。5音音階によるどこか馴染みのあるテーマを奏します。

管楽器は以上ですが、管楽器はそれぞれの作曲家で思い入れがあるようで、「好きな楽器」「嫌いな楽器」があったようです。

例えば、モーツァルトはクラリネットを好み、フルートは苦手だったようです。ベートーヴェンはクラリネットに主題を歌わせるのを好みました。ブラームスのホルン好きも有名。シューマンは意外とトロンボーンを交響曲で重用します。こういったことを覚えておくと曲を聴くのが楽しくなるのではないでしょうか。

次は弦楽器です。

音符弦楽器音符

弦楽器

弦を弓のつるで擦ったり、指で弾いたりして音を出します。バイオリンなども指で弾くことがあり、ピチカート奏法といいます。また、複数の弦を同時に弾く「重音」という奏法もあるために和声的な表現も可能です。

  • バイオリン…言わずと知れた楽器。高音の華やかな声部を担当しており、主旋律を演奏することが多いです。オーケストラでは第1バイオリンと第2バイオリンの2グループに分かれるのが普通です。名器と言われるストラディバリウスは、アントニオ・ストラディバリが作成した弦楽器の総称です。
     例として、パガニーニ作曲、24の奇想曲 から最終曲。華々しい技巧が楽しめます。このテーマを使った他の作曲家の作品も多いです。
  • ビオラ…バイオリンよりちょっと大きめの楽器。主旋律を支える裏方的だが重要な役割をもっています。記譜はハ音記号という普段はあまり見かけない記号で指定されます。バロック音楽で用いられるヴィオラ・ダ・ガンバはどちらかというとチェロに近いものです。
     例として、ベルリオーズ作曲、交響曲「イタリアのハロルド」 から第1楽章。オーケストラの長めの導入から主人公ハロルドのテーマを奏でます。3分40秒あたりから。
  • チェロ…座って膝の間に楽器を挟んで弾きます。男性の声域にほとんど合致した音域を持っており、そのせいか人気があります。弦楽四重奏では最低声部を担当します。
     例として、ドヴォルザーク作曲のチェロ協奏曲 から第3楽章。短い序奏の後で溌剌としたテーマを独奏チェロが奏します。
  • コントラバス…楽器が大きいので演奏者は立って弾きます。弦楽器の縁の下の力持ちで、指で弦を弾くピチカート奏法では独特の雰囲気を出すことが出来ます。記譜される音符よりも1オクターブ低い音で演奏されます。
     例として、サン=サーンス作曲の組曲『動物の謝肉祭』 から「象」。コミカルなワルツを演奏します。(曲の説明が動画の最初にあります)
  • ハープ…華やかで雅な雰囲気をもつ楽器。両手で弾いて演奏します。足でペダルを操作して音を変えています。
     例として、ヘンデル作曲のハープ協奏曲変ロ長調HWV.294a から第1楽章。いきなり雅な雰囲気に包まれます。
  • マンドリン…ギターのように膝にのせてピックを使って弾きます。古楽で用いられるリュートから派生したものです。なんとも懐かしい鄙びた感じの響きを出しますが、音が小さく、音が持続しないでブツ切れになってしまうのが欠点です。
     例として、ヴィヴァルディ作曲のマンドリン協奏曲ニ長調 (RV93)から第2楽章。緩やかな時間が流れます。

次は打楽器です。

音符打楽器音符

打楽器

叩いて音を出します。何を叩くか、何で叩くか、で様々な種類があります。

  • ティンパニ…鍋のような型の楽器で音程を変えることが出来ます。クラシック音楽には欠かせない打楽器で古典派以降ずっと使われてきました。
     例として、ベートーヴェン作曲の交響曲第9番「合唱」 から第2楽章。ティンパニの活躍がみどころです。
  • 大太鼓(バスドラム)…これは応援団やマーチングバンドでもおなじみ。横型に置いて使います。一方、これまたおなじみの小太鼓(スネアドラム)は、”スネア”と呼ばれる細いコイル状の金属線が底面の膜に接するように張られており、これが振動する膜に当たって甲高い独特な響きを出します。
  • シンバル…音楽の盛り上がりには欠かせない、圧倒的な存在感のある響きがします。
  • カスタネット…学校の低学年で習いますが、これも立派な打楽器として使われます。語源は、スペイン語で「栗」を表す”カスターニャ”に由来します。同様になじみのあるトライアングルも一人前の打楽器です。
  • ウッドブロック…中空の堅い木に割れ目が入れてあり、それをバチ等で叩きます。木魚もこの仲間です。ポコポコと滑稽味のある音が出ます。
  • むち…「むち」といっても女王様が使うあのムチとは形が異なります。2枚の細長い木板の一端を蝶番で留め、それを勢いよく閉じることによって鋭い「バチッ」という音を発します。音はあのムチそのものです。
  • チューブラーベル…NHKのど自慢の最初に鳴らされるあのチューブが縦型になって並んでいるものです。”運命的”な響きと余韻を生み出します。
  • ゴング(銅鑼、タムタムとも)…正確にはゴングとは音程がある銅鑼であり、タムタムは一定の音程を持ちません。ぶら下がった皿形の金属板の真ん中を打つことにより余韻の残る印象的な音を出します。
  • シロフォン(木琴)…「ザイロフォン」とも発音します。木製の鍵盤をバチで叩きます。これも音楽の授業などでおなじみでしょう。鍵盤の板の下に共鳴用の金属管がついたものはマリンバです。鍵盤が金属で出来たものはグロッケンシュピール(鉄琴)で、共鳴用の金属管がついたものはヴィブラフォンです。

 打楽器がほぼ総登場する例として、ブリテン作曲の「青少年のための管弦楽入門」 から打楽器セクション。登場する順番は、ティンパニ、大太鼓、シンバル、タンバリン、トライアングル、小太鼓、ウッドブロック、木琴、カスタネット、ゴング、むち。12分12秒くらいから。

最後は鍵盤楽器です。

音符鍵盤楽器音符

ピアノ パイプオルガン チェンバロ

鍵盤を操作することによって演奏する楽器。1人でも多様な表現をすることが出来ます。

  • ピアノ…「ピアノフォルテ」「フォルテピアノ」「ハンマークラヴィーア」とも呼ばれます。この楽器が開発されたことで強い音が鍵盤楽器で出せるようになり、18世紀後半、ベートーヴェンの頃の時代に今の形に完成しました。彼の力強いピアノ曲はこの楽器の進歩あってこそのものだったのです。
     例として、グリーグ作曲のピアノ協奏曲 から第1楽章。ティンパニの連打の後の劇的に駆け下りる出だしが印象的。
  • オルガン…足踏みオルガンは音楽の教室でもおなじみですが、クラシック音楽では外国の教会によくみられるような壮大なパイプ・オルガンが使われます。圧倒的な存在感の響きを持ち、宗教的な色合いの曲にも使われます。
     例として、バッハ作曲のパッサカリアとフーガ ハ短調(BWV582) 。最初に提示されるテーマの上に数々の変奏が重ねられていきます。
  • チェンバロ…英語ではハープシコード、フランス語ではクラヴサンと呼ばれますが、皆同じ楽器ですのでご注意を。金属的ですが雅びな音が鳴ります(聴き続けるとちょっと喧しい感じにもなります)。ピアノが発明されるまでは鍵盤楽器の中心であり、ハイドンやモーツァルトの時代までは、指揮者が通奏低音を演奏しながら楽団の指揮をする、という形が残っていました。
     例として、バッハ作曲のチェンバロ協奏曲ヘ短調(BWV1056) の第2楽章と第3楽章です。第2楽章のメロディーが実にエレガントです。
  • チェレスタ…鍵盤につながったハンマーで鉄琴を叩いて音を出すので、打楽器といってもいい位です。ただ音色はかなり柔らくて小さめであり、微妙な味を出すのに使われます。
     例として、チャイコフスキー作曲のバレエ音楽『くるみ割り人形』 から「金平糖の精の踊り」。チェレスタの可愛い音色がよく活かされています。
  • オンド・マルトノ…20世紀に発明され、現代音楽に登場する。音は例えようがないもので、宇宙的な幽玄的な雰囲気を醸し出します。テルミンにも似ていて、基本的に単音しか出せません。

オンド・マルトノがうまく使われている例を1つご紹介。
 メシアンのトゥランガリーラ交響曲 から第8楽章「愛の展開」。高音で口笛のようなヒューンという音がオンド・マルトノです。


最後にオーケストラに使われている楽器を知ることの出来る曲をあらためてご紹介。
 イギリスの作曲家ブリテンは、「青少年のための管弦楽入門」(Young Person's Guide to the Orchestra)という素晴らしい曲をつくってくれました。テーマを元に各楽器が変奏していく形式をとっており、音色の違いを楽しむことが出来ます。ぜひご一聴を。

ここでは紹介しませんでしたが、これまで発明され改良されてきたどんな楽器もかなわない最も美しい音を出す楽器がこの世にはあります。それは「声」。いつか楽器の音に飽きた時に、きっと「声楽」の扉を開けることになることでしょう。

← 左の各メニューから見たい項目をクリックして下さい。