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音符 6. 拍子について 音符

ここでは、拍子について説明します。音楽の三要素である「旋律」「和声」「リズム」の中で「リズム」を司るのが拍子ですが、「旋律」にも大きく影響を与え、そのために拍子によって音楽自体の表情がある程度決定されるくらい重要なものです。

「●分の▲拍子」という場合には、一小節内に●分音符が▲個入っていて、最初の●分音符に強拍(アクセントのようなもの)があります。また、1分間当たりの●分音符数がテンポの基本単位になります。

「4分の4拍子」と「2分の2拍子」は、どちらも一小節内には4分音符は4つ分入ることになりますが、意味が異なるわけです。4分音符を「1(強)、2(弱)、3(準強)、4(弱)」と数えるのと、2分音符を「1(強)、2(弱)」と数えるのでは違うのと同じ。指揮者の指揮棒の振り方も当然異なります。

それでは基本的な拍子から始めましょう。

音符単純拍子音符

単純拍子

2拍子、3拍子、4拍子のこと。最もポピュラーな拍子です。単位となる音符は、2分音符、4分音符、8分音符いずれの場合もあります。

  • 2分の2拍子…急速な最終楽章に使われることが多く、スピーディな印象。バロック音楽ではゆっくりとした曲にも使われます。
  • 4分の2拍子…人の歩行と合うために行進曲によく使われます。キビキビした感じなので、古典派前期の最終楽章に頻繁に登場します。
  • 2分の3拍子…「1(強)、2(弱)、3(弱)」と2分音符で数えるので、ゆったりと荘重な感じが出ます。バロック音楽の緩徐楽章に多く、シューマンやシベリウスなども好んで使いました。
  • 4分の3拍子…ワルツやメヌエットのような舞曲の拍子といっていいでしょう。交響曲の第3楽章にはほとんど必ず登場します。偶数系の拍子とは異なる雰囲気があるために楽曲の中でもハナグスリ的な役割を持っています。どの作曲家も楽しんで創っています。
  • 8分の3拍子…速く演奏するととても軽快な感じを与え、ゆっくり演奏してもリズミカルな印象の曲調になります。
  • 4分の4拍子…手拍子で合わせやすくリズムをとりやすいおなじみの拍子です。あまり急速な曲よりは、アレグロ程度までのほどほどの速度の曲に使われます。速い速度でも安定して落ち着いた印象の曲が多いようです。

次は、単純拍子が複数集まった複合拍子です。

音符複合拍子音符

複合拍子

6拍子、9拍子、12拍子のこと。3拍子の複数の組合せで、ゆっくりだと牧歌的、急速だと狩猟的な感じになります。単位になる音符は8分音符がほとんどで、4分音符がときどきある感じです。

  • 4分の6拍子…「1(強)、2(弱)、3(弱)、4(準強)、5(弱)、6(弱)」と4分音符で数えます。ちょっとまったりとしたようなじれったいような感じになります。ブラームス(交響曲第3番 第1楽章など)、シベリウス(交響曲第2番 第1楽章など)などが好んで用いました。
  • 8分の6拍子…「♪♪♪+♪♪♪」という感じで2拍子を各3つの8分音符に分けたような拍子。拍子を取るときも2拍子としてとることが多いです(テンポが遅い時は3拍子+3拍子になる)。バランスが良いので例は非常に多いです。まさに牧歌性と狩猟性を合わせ持ち、管楽器も刻みやすい特徴があるので、ホルン協奏曲 の最終楽章にモーツァルトは全てこの拍子を使いました。他の例には、メンデルスゾーンの交響曲第4番「イタリア」 第1楽章、ハイドンの交響曲第100番「軍隊」 第4楽章があります。古典派の最終楽章にも頻繁に登場します。
  • 8分の9拍子…「♪♪♪+♪♪♪+♪♪♪」という感じで3拍子を各3つの8分音符に分けたような拍子で、奇数拍子特有の独特な感じです。拍子を取るときは3拍子としてとることが多いです(テンポが遅い時は3拍子+3拍子+3拍子になります)。バッハのバイオリン協奏曲第1番 第3楽章に例があります。流暢というよりはところどころぶつかりながら流れる激流のような感じでしょうか。
  • 8分の12拍子…8分の6拍子が2つ合わさった感じで、テンポが早い場合でもゆったり感があります。ハイドンの交響曲第83番「めんどり」 第4楽章などに例があります。バロック音楽によく登場します。
  • 4分の12拍子…4分の6拍子が2つ合わさった感じで、さらにゆったりした雄大感があります。シベリウスの交響曲第2番 第3楽章の中間部などに例があります。

最後は、拍子の中の変わり者、混合拍子・変拍子です。

音符混合拍子・変拍子音符

混合拍子

混合拍子は奇数拍子と偶数拍子の組合せです。5拍子、7拍子、11拍子など。人工的でなんとも奇異な感じを与えます。単位音符は4分音符が多いですが、ここまでくれば何でもアリです。

変拍子

変拍子は、小節ごとに拍子が変わるものをいいます。近代以降は登場が多くなりました。これはどこかつまずきながら走るようなぎこちない感じで、強烈な違和感を生じさせます。

  • 4分の5拍子…「4分の2拍子+4分の3拍子」と「4分の3拍子+4分の2拍子」の場合があります。前者の場合が多いようです。ほとんどの曲が「戦争の拍子」とも呼べるような妙に好戦的な感じを与えます。これはホルストの組曲「惑星」の第1曲「火星 」の影響が多いのでしょう。例外的には、チャイコフスキーの交響曲第6番「悲愴 」の第2楽章が哀愁ある情緒的な印象を与えます。これはロシア民謡に5拍子が多いという国民性もあるのでしょう。
  • 4分の7拍子、4分の11拍子…ここまでくるとどういう拍子の組合せなのかは音楽内容と合わせての判断になります。ストラヴィンスキーのバレエ音楽「春の祭典 」では、その曲想にまさにピッタリの野蛮な表現を醸し出すのに一役買っています。

実例を3つご紹介します。(楽譜はピアノ譜になっています)

まずホルスト作曲の組曲「惑星」から第1曲「火星」。混合拍子である4分の5拍子(3拍子+2拍子)の例です。


惑星から火星冒頭

次に、チャイコフスキー作曲の交響曲第6番「悲愴」から第2楽章。混合拍子である4分の5拍子(2拍子+3拍子)の例です。


悲愴から第2楽章冒頭

最後にストラヴィンスキー作曲のバレエ音楽「春の祭典」第2部から「いけにえの踊り」。変拍子の例です。


春の祭典から生贄の踊り冒頭

次項の調性と同じように、拍子を決めることは曲の特徴を形作るための重要なプロセスなのです。

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