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ハイドンの交響曲を聴こう

「交響曲の父」と呼ばれるハイドン.
ニックネームの多いハイドンの交響曲の足跡をたどります.
交響曲の簡単な解説と共におすすめCDをご紹介.

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交響曲第8番 ト長調 「夕(晩)」

夜

今回は初期の交響曲から。三部作、第6番「朝」、第7番「昼」、第8番「夕(晩)」の中から最後の第8番のご紹介です。

ハイドンが30歳の年に、エステルハージ侯爵依頼されたこの三部作。締めくくるのは、「夕(晩、あるいは夜とも)」。夜のイメージは我々としては暗い感じですが、調性はト長調を選びどちらかといえば舞曲調になっています。その中でも第4楽章は、「嵐」と記された描写音楽になっているのはなかなかの意欲作。

この曲もまた、ヴァイオリンとチェロ、さらには他の楽器の合奏協奏曲の様相を呈しており、相変わらず響きは室内楽調ではありますが、ところどころの思いきったトゥッティはその後の交響曲の華麗な響きを予見させます。

第1楽章は8分の3拍子でいきなりアレグロ・モルトの快速快活な第1テーマで始まります(下譜A)。波打つようなモチーフで広がってゆくと、フルート、オーボエ、第1ヴァイオリンと、第2ヴァイオリン以下の弦楽器とが急速なモチーフで呼び交わすような第2テーマが現れます(下譜B)。展開部は16分音符の激しい表現が支配しますが、これは後の第4楽章の伏線かもしれません。再現部はオーボエとホルンによる第1テーマで新鮮な感じで始まります。

楽譜A(第1楽章第1テーマ)
夕第1楽章第1テーマ

楽譜B(第1楽章第2テーマ)
夕第1楽章第2テーマ

第2楽章はアンダンテの緩徐楽章です。ソロ楽器として木管楽器からファゴットが選ばれています。柔らかな第1テーマには、付点リズムが合いの手にように付き添います。少しずつ転調してヴァイオリンの高音の滑らかなフレーズで一度フェルマータで止まってからやはりゆったりした第2テーマがチェロのソロで登場します。展開部は特に無く、再現部の中にテーマの展開が組み込まれている二部ソナタ形式。
 第3楽章はメヌエット。4分音符の律動がハッキリしているバスの音に乗った大股のテーマが中心になります(下譜C)。中間部はチェロのソロが主旋律を歌い、時折全奏でフォローしながら進行します。

楽譜C(第3楽章メヌエットテーマ)
夕第3楽章メヌエットテーマ

第4楽章は「嵐(La tempesta)」と記された描写音楽。「嵐」といっても後のベートーヴェンのような嵐の写実的な表現よりも、気分的な不安感、焦燥感のようなものが表現されています。激しい音楽ではありますが、そこには貴族的な品の良さがあるのです。曲は急速な8分の6拍子。第1バイオリンソロのオクターブで激しく上下する細かいモチーフに乗って、4分音符の第1テーマがかぶさります(下譜D)。細かいモチーフが第2バイオリンソロ、チェロソロに受け渡されながらテーマが繰り返されると、フルートのハラハラと葉が落ちるようなフレーズ(下譜E)に続いて殆どの楽器がユニゾンでなだれ落ちてくるフレーズが出てきます(下譜F)。これが結構迫力があり、嵐を描写しているのでしょう。第2テーマはソロヴァイオリンで先程のハラハラ落ちるフレーズと似たものになっています。これらの材料を使って緊張を緩めることなく曲は最後まで激しい調子で終ります。

楽譜D(第4楽章第1テーマ)
夕第4楽章第1テーマ

楽譜E(第4楽章下降フレーズ1)
夕第4楽章下降フレーズ1

楽譜F(第4楽章下降フレーズ2)
夕第4楽章下降フレーズ2

初期の作品群からは押さえておきたいこの三部作。大体セットになってアルバムになっていますので他の曲も一緒に是非お聴きください。


どんな曲か試聴したい方へ。第8番「夕(晩)」から第4楽章です。(Youtube)


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1.

ハイドン : 交響曲三部作 (Haydn : Die Tageszeiten - Symphonies No 6, 7, 8 - Le Matin, Le Midi, Le Soir / La Petite Bande, Sigiswald Kuijken) [輸入盤]
2.

Symphonies 6 7 & 8

1.シギスヴァルト・クイケンが率いる古楽オーケストラであるラ・プティット・バンドの演奏。作曲当時の雰囲気が伝わってくる。「昼」「晩」も一緒に。

2.はライトナー指揮バイエルン放送交響楽団による『ハイドン:交響曲≪朝≫≪昼≫≪晩≫』。落ち着いた均整のとれた演奏。



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