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ハイドンの交響曲を聴こう

「交響曲の父」と呼ばれるハイドン.
ニックネームの多いハイドンの交響曲の足跡をたどります.
交響曲の簡単な解説と共におすすめCDをご紹介.

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交響曲第13番 ニ長調

ジュピター

第13番です。ニックネームはついていません。しかし、この交響曲の第4楽章には、あのモーツァルトの交響曲第41番「ジュピター」での”ジュピターモチーフ”が現れており、25年の時を超えた大作曲家同士の交流を垣間見る感じを受けます。
(ジュピターモチーフを左図に付記しました[ハ長調の場合])

ハイドンが31歳の時の作品。初期交響曲らしい荒削り感もあるものの、上記の第4楽章の他にも、第2楽章の独奏チェロの旋律の美しさ、そして第3楽章の中間部のフルートの華麗なフィギュレーション(主旋律へのリズム的和声的な装飾)などの魅力を兼ね備えています。

第1楽章は、序奏はなく、管楽器の長い音に乗って弦楽器が分散和音的な第1テーマを勢い良く奏します。跳躍する音形による経過句を経て16分音符の濁流のような走句の後に属調のイ長調の並行短調の嬰ヘ短調的な第2テーマがシンコペーションで現れます。展開部は先の跳躍音形を主材料とします。再現部は弱奏の第1テーマで始まりハイドンのユーモアを感じさせます。
 第2楽章は、アダージョ・カンタービレの緩徐楽章。独奏チェロが心ゆくまで美しいメロディーを歌い続けます。形式はソナタ形式に則っています。彼のチェロ協奏曲第2番の第2楽章を想起させるほどチェロの音色を堪能できる充実した音楽です。
 第3楽章はメヌエット。下降する分散和音による堂々なメヌエット。その再現時にはグリッサンド的なヴァイオリンとフルートの動きが華を添えます。中間部は弦のためらいがちな旋律にフルートがアルペジョ的に装飾します。ちょっと短調に傾いてから再びフルートが華やかにアルペジョで彩りながら主題を準備します。
 第4楽章はアレグロ・モルトのフィナーレ。”ジュピターモチーフ”による単一テーマによるがっしりとしたまとまりがあります。弱奏でその第1テーマが開始されます(下譜A)。「ジュピター」を聴いたことのある方はハッとするほどそのまんま。その後に短いフガート的に経過部に入りまるで練習曲のような分散和音の第2テーマらしきものが現れた後でもう一度ジュピターモチーフを用いて提示部を終わります。展開部は”ジュピターモチーフ”が調を変え楽器を変えて現れながら対位法的に進行し(下譜B)、再現部に接続します。その後にジュピターモチーフを用いたフガート的な長めの結尾がつきますが(下譜C)、まさに後のジュピター交響曲のフィナーレを構成的にも予見していると聴く者は思わされるのです。

楽譜A(第4楽章第1テーマ)
第13番第4楽章第1テーマ

楽譜B(第4楽章展開部の入り)
第13番第4楽章展開部の入り

楽譜C(第4楽章コーダの入り)
第13番第4楽章コーダの入り

実は、この交響曲が作曲された翌年にモーツァルトが交響曲第1番を作曲しますが、その第2楽章にも”ジュピターモチーフ”が現れること、さらに交響曲第33番第1楽章の展開部にも登場していることを付記しておきます。


どんな曲か試聴したい方へ。第13番です。(Youtube)


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1.

Haydn: Symphonies 4/6/9/13
2.

Complete Symphonies

1.は橋本英二指揮18世紀音楽アンサンブルによる演奏。初期交響曲の第4番、第6番「朝」、第9番とのカップリング。作曲当時の雰囲気のまま快い気分にさせてくれる安心の演奏。

2.はアダム・フィッシャー指揮のオーストリア・ハンガリー・ハイドン 管弦楽団の演奏による、定評あるハイドンの交響曲全曲盤。



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