トップページ おすすめクラシック ちょっと楽しくクラシック モーツァルトを聴く シューマン交響曲 組曲 管理人紹介

ハイドンの交響曲を聴こう

「交響曲の父」と呼ばれるハイドン.
ニックネームの多いハイドンの交響曲の足跡をたどります.
交響曲の簡単な解説と共におすすめCDをご紹介.

管理人endoyのプロフィール紹介はこちらです.>>

おすすめクラシックモーツァルトを聴くシューマンの交響曲を聴くおすすめのクラシック組曲楽しくクラシック


交響曲第55番 変ホ長調 「校長先生」

校長先生

今回は、第55番「校長先生」の紹介です。ニックネームの由来は、第2楽章のシンプルで規則正しい感じが、校長先生の落ち着いた(それでいて融通のきかなそうな)雰囲気を感じさせるためらしいのですが定かではありません。そういうニックネームがなくても立派な佳曲。

ハイドンが42歳の時の作品。この曲の特徴は、第2楽章と第4楽章の両方が変奏曲形式ということでしょう。ただ第2楽章のどちらかといえば静かな感じと第4楽章の楽しく賑やかな感じでうまく対比させています。さらに大胆な遠い調間の転調をしている第3楽章メヌエット、そしてこれはハイドンの展開部の十八番とも言える第1楽章の「擬似再現部」をもったソナタ形式です。

さらに特徴を上げるとすれば各楽章で「リズム」の面白さが生かされていること。この辺に着目すると聴くときに面白いと思います。

第1楽章は、変ホ長調の主和音を強く打音してから3拍子の流麗な第1テーマの提示で始まります。それが強い付点リズムのフレーズで断ち切られ、また流麗なテーマが現れてからユニゾン中心の経過部に移ります。属調を用意した後で8分音符の刻みにのってこれまた流れるような優美な第2主題が現れます。提示部の最後のリズミカルなモチーフがその後ちょくちょく登場してこの楽章のスパイスとなっています。展開部は2段階になっていて、1段階目は第1テーマを少しずつ変化させていって先ほどのリズミカルなモチーフをひと通り展開すると第1テーマが現れます。これが「擬似再現部」で実はここからが2段階目の展開部。またリズミカルなモチーフと第2テーマが展開されて、本当の再現部に入っていきます。
 第2楽章は「Adagio ma semplicemente(単純にアダージョのテンポで)」と記された4分の2拍子の緩徐楽章。弱音器を付けた弦楽器が主となります。スタッカートがついた8分音符の刻むリズムが中心の前半部と32分音符によるなだらかな後半部をもつ変奏主題が、わずかの高揚する箇所はありますが基本的には淡々と変奏されてゆきます。このちょっとだけ面白みのないところが「校長先生」のゆえんでしょうか?(テーマは下譜参照)

校長先生第2楽章テーマ

第3楽章はメヌエット。動きの激しいメヌエットの後半部が、ハ短調-変ロ長調-ト短調と来てから突然変イ長調に入るという転調の荒業が入ります。しかしここから実に巧みに主調に戻していくのは見事。中間部は第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、そしてソロのチェロによる静かな三重奏ですが、実に繊細な音の交錯がみられます。
 第4楽章は速度がプレストと指定されたフィナーレ。これも第2楽章と同じ4分の2拍子の変奏曲ですが共通点はそれだけで、フィナーレは活発で楽しいものになっています。リズミカルで滑稽なテーマから始まりますがこの後半部が調性の変化をうまく使っています。ひとしきり変奏して第1ヴァイオリンが4分音符で跳躍する部分を過ぎると突然変ト長調の属和音で一旦フェルマータ。そこからテーマが変ト長調で始まりますが、ちょっと最初の姿からズレている。そして思った通りしばらくリズム的に展開される形となりやっと変ホ長調に復帰して主題の再提示と最後の変奏を行った後、主題を元にしたコーダで明るく曲を閉じます。


どんな曲か試聴したい方へ。第55番「校長先生」から第2楽章です。(Youtube)


ジャケットあるいはタイトルをクリックすると、おすすめCD ( Amazonの商品 )の詳細説明の画面が開きます.
1.

Symphonies 30 55 & 63
2.

Symphonies 4: #55-69

1.はニコラス・ウォード指揮ノーザン室内管弦楽団による、しなやかな演奏。他に第30番「アレルヤ」と第63番「ラ・ロクスラーヌ」とのカップリング。

2.はアダム・フィッシャー指揮アウストラロ・ハンガリアン・ハイドン・オーケストラによる演奏。名演とされている交響曲全曲集の一部。第55番から第69番までを網羅。玄人向き。



AmazonでCDを探すならこちらへ → 交響曲第55番「校長先生」




このサイトに関するお問合せは、メールアドレス endoy@yahoo.co.jp (@は半角で入力してください)へどうぞ.