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ハイドンの交響曲を聴こう

「交響曲の父」と呼ばれるハイドン.
ニックネームの多いハイドンの交響曲の足跡をたどります.
交響曲の簡単な解説と共におすすめCDをご紹介.

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交響曲第86番 ニ長調

ハイドンとモーツァルト

第86番です。ニックネームはありません。しかし紛うこと無く名曲です。特にモーツァルトとの互いの音楽上での交流が目立つ点で面白い曲だと思います。

ハイドンが54歳の時の作品。モーツァルトは31歳で交響曲第38番「プラハ」を書いた頃。この5年くらい前からハイドンとモーツァルトは親交が深まっていました。あまりのモーツァルトの才能に、オペラと協奏曲の作曲をハイドンがやめてしまったのは有名なエピソードです。
 そんな交流のせいか、この交響曲の中にはモーツァルトの交響曲と類似したようなところがあります。それは互いの敬意の表れといってもいいでしょう。そこを中心にこの曲の説明をいたします。

第1楽章は、アダージョの序奏から入ります。穏やかに始まりますが、やがて低音部の音階的な動きによる激しい音楽になります。これはモーツァルトの第39番第1楽章の序奏にちょっと似た雰囲気。それが収まると快速な主部に入ります。第1テーマがこれまた凝っていて、主調のニ長調の一度上の短調のホ短調の属和音から入ってニ長調に入ります(下譜A)。それが歯切れのいいリズミカルなフレーズで確保されていきます。このモチーフは展開部でも徹底的に利用されます。第2テーマは軽やかな付点リズムで緊張を癒します(下譜B)。

楽譜A(第1楽章第1テーマ)
第86番第1楽章第1テーマ

楽譜B(第1楽章第2テーマ)
第86番第1楽章第2テーマ

第2楽章は、奇想曲(capriccio)と記された、ラルゴの自由な形式の緩徐楽章です。モーツァルトの第36番「リンツ」あるいは第38番「プラハ」の第2楽章と似た雰囲気があります。ゆったりとした前半とリズミカルな後半が対照されるテーマで始まります(下譜C)。抑制的で和声的なテーマと激しいパッセージの対比、木管楽器と弦楽器との相補的な組み合わせ方。聴き手を飽きさせない変化がみられます。

楽譜C(第2楽章テーマ)
第86番第2楽章テーマ

第3楽章は、メヌエット。堂々としたカッチリとした感じは、これもモーツァルトの第36番「リンツ」のメヌエットのよう。途中の内省的な部分はモーツァルトの第41番「ジュピター」のメヌエットを想起させます。中間部はモーツァルトのドイツ舞曲的な鄙びた感じが出ています。

楽譜D(第3楽章メヌエットテーマ)
第86番第3楽章メヌエットテーマ

第4楽章は、アレグロ・コン・スピリートのフィナーレ。珍しく4分の4拍子になっています。第1楽章にしてもいいような充実した内容がありながら、第1テーマの「タッタカタッタッ」という煽情的なリズムにより終曲的な華やかさが目立ちます(下譜E)。第2テーマはヒョイヒョイと身が軽い楽しさがあります(下譜F)。提示部を締めくくるコデッタでの16分音符を刻みながら高揚していくフレーズは、やはりモーツァルトの第36番「リンツ」第4楽章と感じが似ています。曲は先程の煽情的なリズムを活用して最後まで緊張感を切らさずに走り切ります。

楽譜E(第4楽章第1テーマ)
第86番第4楽章第1テーマ

楽譜F(第4楽章第2テーマ)
第86番第4楽章第2テーマ


どんな曲か試聴したい方へ。第86番から第4楽章です。(Youtube)


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1.

ハイドン:交響曲第86番&第87番
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ハイドン:パリ交響曲全集

1.はカラヤン指揮のベルリン・フィルによる演奏。がっしりとして端正。なかなか聴く機会のない第87番とのカップリング。

2.はザンデルリンク指揮ベルリン交響楽団によるパリ交響曲全部の演奏。第82番〜87番まで堪能出来ます。演奏はしなやかでかつ繊細。



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