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ハイドンの交響曲を聴こう

「交響曲の父」と呼ばれるハイドン.
ニックネームの多いハイドンの交響曲の足跡をたどります.
交響曲の簡単な解説と共におすすめCDをご紹介.

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交響曲第96番 ニ長調 「奇蹟」

シャンデリア

第96番「奇蹟」です。ニックネームの由来は、初演時に、会場のシャンデリアが天井から落下したにも関わらず誰も怪我をしなかった、という出来事があったからだそうです。

ハイドンが59歳の時の作品。第93番から最後の第104番までは、音楽興行師のヨハン・ペーター・ザロモンの依頼によってロンドンに招かれて作られたので、「ロンドン交響曲(ロンドン・セット)」あるいは「ザロモン交響曲(ザロモン・セット)」と呼ばれています。

第1楽章は堂々とした主調の分散和音の下降によって始まります。それが短調でちょっと暗めになったところから主部に入ります。すぐに端正でありながらリズミカルな伴奏に乗って、これまた端正な第1テーマが現れます(下譜A)。第2テーマは調性が揺れ動く調性的にも不安定な動きで(下譜B)、第1テーマとの対照をみせています。モチーフ的にはベートーヴェンの「運命」の動機と似た「タ・タ・タ・ター」というリズムが支配しています。トランペットとティンパニでリズムを強調するのも似ています。コーダでの急激な転調はこの曲のみならず後期のハイドンの特徴です。

楽譜A(第1楽章第1テーマ)
奇跡第1楽章第1テーマ

楽譜B(第1楽章第2テーマ)
奇跡第1楽章第2テーマ

第2楽章はアンダンテの緩徐楽章。三連符が特徴的なリズミカルな旋律が中心になっています。三部形式で、中間部では短調になって三連符が縦横無尽に展開されます。
 第3楽章はメヌエット。堂々したテーマで上昇音階に迫力があります。後を引くようなフレーズで確保されます。トリオはオーボエソロによるレントラー舞曲の様相を呈しています。
 第4楽章はヴィヴァーチェのフィナーレです。この曲は何回も繰り返して聴いてしまうほど好きなのですが、それはテーマの徹底した活用と大胆な和声の使い方、そして音楽自体のダイナミズムが威勢よく表れているからです。8分音符で無窮動的な動きをする第1テーマ(下譜C)があれよあれよと展開されると、突然低音弦が音を刻んで、その上を急激な和声の変化を伴う第2テーマの前半部(下譜D)が現れます。そして第1テーマの動機と組み合わさって勝ち誇ったような息の長い第2テーマの後半部(下譜E)へと続きます。この部分は再現部にはもっと輝かしい音楽になって登場し、そのまま終止になだれ込みます。

楽譜C(第4楽章第1テーマ)
奇跡第4楽章第1テーマ

楽譜D(第4楽章第2テーマ前半)
奇跡第4楽章第2テーマ前半

楽譜E(第4楽章第2テーマ後半)
奇跡第4楽章第2テーマ後半

なお、この「奇蹟」の由来となったシャンデリア落下事件について、ハイドンは後で「知らない」と言ったとか。むしろ、フィナーレに見られるような奇跡的な音楽技巧こそが由来ではないかと管理人は思っています。


どんな曲か試聴したい方へ。第96番から第4楽章です。(Youtube)


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1.

ハイドン:交響曲第96番「奇跡」、協奏交響曲
2.
ハイドン:ロンドン(ザロモン)交響曲集
ハイドン:ロンドン(ザロモン)交響曲集

1.はアバド指揮のヨーロッパ室内管による颯爽としたハイドン。複数のソロ楽器が戯れる協奏交響曲とのカップリング。

2.はクイケン指揮のザロモン・セット集。有名どころの曲が目白押し。技巧の極致に達したハイドンを味わえる。



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