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ハイドンの交響曲を聴こう

「交響曲の父」と呼ばれるハイドン.
ニックネームの多いハイドンの交響曲の足跡をたどります.
交響曲の簡単な解説と共におすすめCDをご紹介.

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交響曲第102番 変ロ長調

シャンデリア

第102番です。この曲にはニックネームはありません。しかし曲の出来映えからいえば、「無冠の帝王」ともいうべき名曲であり、もっと演奏機会も増えて評価されるべきと思います。

ハイドンが62歳の時の作品。彼の生きた時代で60歳を過ぎればなかなかの長命でありますが、創作意欲は衰えなく、むしろますます完成度が高まっていくのは驚く他ありません。この後、第103番「太鼓連打」、第104番「ロンドン」と続くラスト3曲の中にあって、ここではベートーヴェンの交響曲にも繋がるような構成美を見せています。

第1楽章はラルゴの序奏から始まります。主音となる変ロを低音で鳴らした後で高音に寂しげな旋律が被さります。基本的にはそういう欲求不満的な気分が続きます。主部に入ると実に明快で楽しげな第1テーマが開始されます(下譜A)。バイオリンでの強奏での提示の後でフルートと重なって繰り返すのが美しいです。絶えない8分音符の中を高音部と低音部が大股に反行しながら歩んでいくような経過部(下譜B)を経て、構成と和声的に面白い第2テーマが大袈裟な感じで現れます(下譜C)。ここでの付点リズムは展開部での主要材料になっています。

楽譜A(第1楽章第1テーマ)
第102番第1楽章第1テーマ

楽譜B(第1楽章経過部)
第102番第1楽章経過部

楽譜C(第1楽章第2テーマ)
第102番第1楽章第2テーマ

第2楽章はアダージョの緩徐楽章。修飾が多い主題(下譜D)を中心としたロンド形式のような風情です。三連符が有効に使われています。

楽譜D(第2楽章テーマ)
第102番第2楽章テーマ

第3楽章はメヌエット。竹をスパっと切るような威勢のいいテーマが中心になっています。全休止をうまく使った後半部が続きますが、この辺から、ダンス音楽としてのメヌエットではなくて、ベートーヴェンのスケルツォに近い諧謔的な感じになっていきます。トリオは臨時音を多用した流暢な流れのメロディーが特徴です。

第4楽章はプレストのフィナーレです。バイオリンがいたずらっ子のようなすばしっこい動きのある第1テーマを引っさげて登場します(下譜E)。それがひと通り繰り返されると大きく手を広げるようなダイナミックなモチーフでの経過部に入ります。第2テーマは音の強弱と半音階を使った面白い曲想です(下譜F)。コーダが楽しくて、終わりそうでなかなか終わらない感じに、円熟したハイドンのゆとりのある遊び心が表れています。

楽譜E(第4楽章第1テーマ)
第102番第4楽章第1テーマ

楽譜F(第4楽章第2テーマ)
第102番第4楽章第2テーマ

第96番「奇蹟」の由来となったシャンデリア落下事件について、実はこの第102番の初演時の出来事ではないかという話もありますが、いずれにしろ曲の内容とは関係しないのでよしとしましょう。


どんな曲か試聴したい方へ。第102番から第1楽章です。(Youtube)


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1.

ハイドン:交響曲第102番&第103番「太鼓連打」
2.

ハイドン:交響曲第102番&第104番「ロンドン」

1.はアバド指揮のヨーロッパ室内管の演奏。テンポも軽やかな楽しいハイドン。第103番「太鼓連打」とのカップリング。

2.はプレヴィン指揮でウィーン・フィルによる演奏。第104番「ロンドン」とのカップリング。柔らかくも堂々とした品格のあるハイドン。



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