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ハイドンの交響曲を聴こう

「交響曲の父」と呼ばれるハイドン.
ニックネームの多いハイドンの交響曲の足跡をたどります.
交響曲の簡単な解説と共におすすめCDをご紹介.

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交響曲第104番 ニ長調 「ロンドン」

ロンドン

ハイドンの第104番「ロンドン」です。ハイドン最後の交響曲。
 作曲当時、ハイドンは充実の63歳。第93番以降の12曲の交響曲は、ロンドン滞在時あるいはロンドン訪問のために作曲したもので「ロンドン・セット」と呼ばれていますが、この第104番だけが「ロンドン」というニックネームになっています。ロンドンがよっぽど気に入ったとみえて永住まで考えたようですが、結局はウィーンでナポレオン侵攻の中で1809年に77歳で亡くなりました。

 古典派交響曲の総決算ともいうべく、均整のとれたガッシリとした隙のない交響曲であり、まさにモーツァルトの後期三大交響曲やベートーヴェンの交響曲へ繋がる完成度をみせています。

 曲は、4つの楽章からなっています。
 第1楽章は、いかにも重々しいニ短調の序奏で始まります。主部は全くうって変わって軽快な流れであり、バランスのとれた第1テーマ(下譜A)とサラッと流したような第2テーマ(下譜B)の対比が心地よい。これらのよどみのない転調や徹底した展開がみものです。

楽譜A(第1楽章第1テーマ)
ロンドン第1楽章第1テーマ

楽譜B(第1楽章第2テーマ)
ロンドン第1楽章第2テーマ

第2楽章は、一つの主題を元にした三部形式ですが、なんとも訴えかけるようなテーマが印象的です(下譜C)。感情的に偏らない理性的な起伏の中で美しくメロディーがすこしずつ変化して登場してきます。

楽譜C(第2楽章テーマ)
ロンドン第2楽章テーマ

第3楽章は、メヌエットですが、ベートーヴェンにスケルツォにも匹敵するような活発な楽章です。主部テーマの推進力(下譜D)。中間部が変ロ長調という、珍しくニ長調の主調から離れた調性であることも特徴的です。

楽譜D(第3楽章主部テーマ)
ロンドン第3楽章主部テーマ

第4楽章は、急速なフィナーレですが、長いニ音の保続音に続いて現れる舞曲的な第1テーマ(下譜F)とそのリズムが全曲を支配します。緊密に築きあげられた豪壮な建築物のような、まさに神がかった音楽の凄さを是非感じていただきたいと思います。その中で一瞬時間が止まったような第2テーマ(下譜F)も引き立ちます。

楽譜E(第4楽章第1テーマ)
ロンドン第4楽章第1テーマ

楽譜F(第4楽章第2テーマ)
ロンドン第4楽章第2テーマ

余談ですが、ハイドンの遺体にはすごい逸話があります。死後150年間、首と胴体が切り離されていたというのです。ハイドンの崇拝者が遺体から首を切り離し、頭蓋骨を研究のために保管し続けたというのです。結局首と胴体が一緒に埋葬されたのは1954年(昭和29年!)のことでした・・・。


どんな曲か試聴したい方へ。第104番「ロンドン」から第4楽章です。(Youtube)


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1.

ハイドン:交響曲第103番「太鼓連打」&第104番「ロンドン」
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ハイドン:ロンドン(ザロモン)交響曲集

1.はカラヤン指揮ウィーンフィルによる、帝王ならではの盤石な力強い演奏。第103番「太鼓連打」とのカップリング。

2.はクイケン指揮のザロモン・セット集。有名どころの曲が目白押し。技巧の極致に達したハイドンを味わえる。



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