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放哉の俳句

放哉肖像

孤高の自由律俳人
尾崎放哉の俳句をご紹介

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寂しいぞ一人
五本のゆびを開いてみる
底が抜けた杓で
水を呑もうとした
つくづく淋しい我が影よ
動かして見る
なんにもない机の引き出しを
あけて見る
打ちそこねた釘が
首を曲げた
うそをついたやうな
昼の月がある
漬物桶に塩ふれと
母は産んだか
釘箱の釘が
みんな曲って居る
色鉛筆の青い色を
ひっそりけづって居る
吸取紙が
字を吸ひとらぬやうになった
足のうら洗へば
白くなる
春の山のうしろから
烟がでだした
枯れ枝
ほきほき折るによし
淋しいからだから
爪がのび出す
一日物云はず
蝶の影さす
たばこが消えて居る
淋しさをなげすてる
うつろの心に
眼が二つあいてゐる
わが顔ぶらさげて
あやまりにゆく
夕べひょいと出た
一本足の雀よ
とかげの美くしい色がある
廃庭
仏にひまをもらって
洗濯してゐる
考へ事をしてゐる田にしが
歩いて居る
墓のうらに
廻る
何かつかまへた顔して
児が薮から出てきた
こんな大きな石塔の下で
死んでゐる
入れものがない
両手で受ける

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