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モーツァルトを聴く

哀しむモーツァルト

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その6 悲しみに包み込まれるヴァイオリンソナタ(第28番ホ短調 K.304)

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モーツァルトは、ヴァイオリンソナタを43曲残したとされています。(「されている」というのは、モーツァルトの作ではないとされる第17番から第23番があるため)。ここで紹介する第28番は偽作を除いて第21番とされることもあります。わかりにくい場合はケッヘル番号のK.304で見つけた方がいいでしょう。

この曲は、一度聞いたら忘れられない憂いに満ちたメロディーのために広く愛されており、もちろんサイト管理人の大のお気に入りでもあります。
 作曲された時期は、先にご紹介したピアノソナタ第8番と同じくパリで母が客死した頃であり、時には号泣し時にはすすり泣くようなモーツァルトが感じられるような感傷的な表現に満ちています。

ところで、「ヴァイオリンソナタ」と広く呼ばれますが、正確には「ヴァイオリン伴奏のクラヴサンまたはピアノのソナタ」で、メインはあくまでピアノであり、ヴァイオリンが決して出しゃばることなくピアノに寄り添うスタイルになっています。

2つの楽章からなっています。
 第1楽章は、ヴァイオリンとピアノのユニゾンによるテーマから開始されます(下譜A)。美しくも毅然とした表現ですが、やがて流暢な普段のモーツァルトに戻っていきます。終始悲しみをひきずりながらもそれに酔わせることなく、再現部での脅すようなfp(フォルテピアノ)で目を覚まされます。
 第2楽章は、メヌエット。本来はダンスの音楽なのに、出だしのメロディーのなんと儚く哀しいことでしょうか(下譜B)。管理人はここでいつも何故か泣けてしまいます。私たちを悲しみで包み込むようなこの旋律は歌い継がれ、ちょっと癒されるようなホ長調のトリオを経て、短いメヌエットの再現に移ります。名残惜しそうな終結部はやがて上昇するヴァイオリンと下降するピアノの三連符によって余韻を残した終わりを迎えます。

楽譜A(第1楽章テーマ)
第28番第1楽章テーマ

楽譜B(第2楽章テーマ)
第28番第2楽章テーマ

曲を試聴されたい方は以下でご確認ください.
(推薦CDとは演者が違う場合もありますがご了承下さい)

ヴァイオリンソナタ第28番から第1楽章

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1.
モーツァルト:ヴァイオリンソナタ第25番&第28番&第32番&第42番
モーツァルト:ヴァイオリンソナタ第25番&第28番&第32番&第42番
2.

心に残る3つのソナタ ~フランク、フォーレ&モーツァルト・ヴァイオリン・ソナタ集~
3.
モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ選集
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 1.はヒラリー・ハーンの一皮むけた演奏。天才が円熟しつつある深みが楽しめます。

 2.は千住真理子が、モーツァルト、フランク、フォーレのヴァイオリン・ソナタの名曲を弾く。

 3.は名手アイザック・スターンによる選集。じっくり味わい方に。