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モーツァルトを聴く

哀しむモーツァルト

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その8 秘密結社の友に捧げた曲(フリーメイソンのための葬送音楽 K.477(479a))

フリーメイソン

モーツァルトがフリーメーソンの会員であったことはよく知られています。そのフリーメーソンという秘密結社の同志の死に際して作曲したのがこの「フリーメイソンのための葬送音楽」です。

それでは、フリーメイソンがどういう団体であるか。秘密結社である以上部外者には詳細はわかりませんが、もともとは石工団体(建築関係の業界団体といわれる)であったものが、貴族や知識人などが入会するようになってから友愛を世界に広める団体に変質したものらしいです。今では欧米を主とした各国の有力者が名を連ねており、日本にも会員”らしい”方がいるのだとか。左の図は、フリーメーソンのシンボルとされているものの一つです。
 モーツァルトがフリーメイソンに入会したのは28歳の頃。入会には、あのハイドンや父レオポルトの勧めがあったと言われています。

曲は6〜8分ほどの短い曲ですが、そこから感じられる悲しみは人類共通で深いものがあり、あの「レクイエム」を彷彿させるようなところもあって、フリーメイソンとは関係ない全ての聴く者をも厳粛な気持にさせてくれるものになっています。

曲はハ短調、2分の2拍子、アダージョのテンポで通されます。
 管楽器のか弱い伸ばす音により開始されて、ヴァイオリンの不安げに上下するフレーズが続く序奏に導かれて、オーボエの旋律にヴァイオリンが激しく応答する第1テーマが奏されます(下譜A)。バスの持続するハ音と伴奏する中音弦のシンコペーションが悲しみをかき立てます。やがて変ホ長調に転調すると、ヴァイオリンによる慈愛と憧れに満ちた第2テーマが現れます(下譜B)。それが発展してまた短調を基調とした慟哭のような音楽になります。この時のバスの付点型リズムの動きがなんと彼の「レクイエム」に似ていることか。その激情をなんとか収めていきながら半音階でのモヤモヤした部分を経て最初の第1テーマが少し形を変えて再現します。ここから後ろ髪を引かれるような悲しみの余韻を残す終結部に至り、ハ長調の和音でピカルディ終止します。

楽譜A(第1テーマ)
葬送音楽第1テーマ

楽譜B(第2テーマ)
葬送音楽第2テーマ

曲を試聴されたい方は以下でご確認ください.
(推薦CDとは演者が違う場合もありますがご了承下さい)

フリーメイソンのための葬送音楽

3つのCDをご紹介します。演奏時間が短く、アルバムのタイトル曲にはなりにくいので他曲とのカップリングになります。

おすすめCDです.ジャケットかタイトルをクリックすると、Amazonの商品詳細説明の画面が開きます.
1.

モーツァルト交響曲第40番&第41番
2.

モーツァルト:フリーメーソンのための音楽
3.

モーツァルト:レクイエム、アヴェ・ヴェルム・コルプス

 1.はカール・ベーム指揮ウィーンフィルの演奏。交響曲第40番と第41番「ジュピター」とのカップリング。モーツァルトを得意としたコンビの晩年の充実した演奏。

 2.はフリーメーソンのためにモーツァルトが書いた作品を全てを収めた音楽史上でも重要な意義のあるアルバム。深く知りたい方へ。

 3.はハインツ・レーグナー指揮ベルリン放送交響楽団の演奏。サントリーホールでのモーツァルト没後200年記念演奏会を収録。モーツァルトの祈りの名曲をまとめて聴きたい方へ。