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モーツァルトを聴く

モーツァルトこぼれ話

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その3 第1番でもすごいんです

幼少のモーツァルト

モーツァルトが8歳で交響曲(シンフォニー)を作曲したことは有名です。確かにオーケストラで壮大に演奏される交響曲は迫力満点であり、作曲家としては真骨頂たるものであります。それを8歳で作曲したとはまさに大天才であります。驚くべきことです。

しかし、幼少期のモーツァルトの時代において、その定義は非常に曖昧なものでありました。基本的に自分で宣言すれば交響曲であったわけであり、楽器編成としては弦楽合奏とホルン+オーボエでも十分でありました。

現代としてはまことにつつましい編成ではありますが、それでも「響き」としては、大半が弦楽オンリーであった時代には十分リッチであったわけであります。

第1番とされている変ホ長調交響曲は楽想としても単純この上なく、モーツァルトの第一歩としては不満な向きもあるでしょう。しかしまさにここから始まったわけです。ここで将来性を見極めるのも無理な話かもしれませんけれども、ここには彼の音楽の萌芽がぎゅうぎゅうに詰まっているようにも思えるのです。

曲は3つの楽章に分かれています。
 第1楽章は快速な4拍子のソナタ形式。第1テーマの「ド・ミ・ソ」のシンプルな動きがいじらしい(下譜A)。第2テーマの飛び跳ねるような諧謔性もモーツァルトの将来を予想させて見逃せません(下譜B)。

楽譜A(第1楽章第1テーマ)
第1番第1楽章第1テーマ

楽譜B(第1楽章第2テーマ)
第1番第1楽章第2テーマ

第2楽章は、まるでヴィヴァルディの「四季」の中間楽章のような静けさに満ちています。高音の和声の中で低音が呟くように始められます。テーマ後半に、後に最後の交響曲「ジュピター」のフィナーレのテーマとなる「ド・レ・ファ・ミ」(移調はされているが)が登場するのが予言的です(下譜C。ホルンと低音弦のみ示した。ホルンの高音側がジュピター動機)。

楽譜C(第2楽章テーマ後半の一部)
第1番第2楽章テーマ後半の一部

第3楽章は軽快なフィナーレ。8分の3拍子の楽しいテーマ(下譜D)を主にして楽しいフレーズが何度となく繰り返されます。

楽譜D(第3楽章テーマ)
第1番第3楽章テーマ

今回は、若いうちに交響曲第1番の名作を残した作曲家をさらに2人紹介します。「カルメン」や「アルルの女」で有名なビゼー、そして「革命」というソ連が生んだ唯一とも言える名作第5番を生んだショスタコーヴィチ(2006年は生誕100周年!)です。

曲を試聴されたい方は以下でご確認ください.
(推薦CDとは演者が違う場合もありますがご了承下さい)

交響曲第1番から第1楽章

今回は3つのCDを紹介。それぞれ若い才能の魅力を最大限に引き出した名演奏であります。

おすすめCDです.ジャケットかタイトルをクリックすると、Amazonの商品詳細説明の画面が開きます.
1.
モーツァルト:交響曲第29番&第1番
モーツァルト:交響曲第29番&第1番
2.
ビゼー:交響曲第1番
ビゼー:交響曲第1番
3.

ショスタコーヴィチ:交響曲第1番&第15番

 1.は、ウィーン・フィルの精鋭メンバーにより結成された「ウィーン・クラシックス」によるオール・モーツァルト・プログラム。カップリングの充実ぶりは購入の価値あり。

 2.は、スウィトナー指揮のドレスデン・シュターツカペレでの軽快な一枚。カップリングのウェーバーの第1番も珍しい。

 3.は、インバル指揮ウィーン交響楽団での最初の交響曲第1番と最後の交響曲第15番の面白いカップリング。まずはショスタコーヴィチの交響曲を聴くきっかけとして。