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その4 「オレもオレも」の協奏交響曲

アントニオ・ヴィヴァルディ

左の絵の人物はアントニオ・ヴィヴァルディ。あの超有名な「協奏曲集『四季』」を作曲した人です。『四季』自体は基本的には普通のヴァイオリン協奏曲ですが、彼は、複数のソリストとオーケストラが交互に演奏する「合奏協奏曲(コンチェルト・グロッソ[concerto grosso])」という分野で多くの名曲を残したことでも知られています。

「合奏協奏曲」は「協奏曲」の前段階の形式でした。
 「協奏曲」が、オーケストラとソリストがまるで交響曲のようにガッチリとした形式の中で巧みに音楽的に融合されて、「急-緩-急」の3楽章の形になったのは、ハイドンとモーツァルトのいわゆる古典派時代からと言われています。

そんな過渡期にモーツァルトが作曲したのが、2つの「協奏交響曲」です。名前からもわかるように協奏曲のような交響曲のような・・・悪く言えば中途半端なところが、いかにもな感じです。ソリスト同士やオーケストラとの役割分担もハッキリしませんが、それはそれで作る側も、奏者にお互いの技を「オレもオレも」と競い合わせていたのかもしれません。
 ま、それはそれで、聴く側のこちらも、お気楽にバロックから古典派へ移ろうとする時代の空気を感じればよいのではないでしょうか。

ここでは、「ヴァイオリン、ヴィオラと管弦楽のための協奏交響曲変ホ長調」(K364)をご紹介します。

曲は3つの楽章に分かれています。
 第1楽章は堂々とした4拍子。弦楽器のソロの独特の華々しさ、もの悲しさ、そして軽妙さがうまくバランスしていて飽きさせません(下譜A〜D)。

楽譜A(第1楽章第1テーマ)
協奏交響曲第1楽章第1テーマ

楽譜B(第1楽章第2テーマ1)
協奏交響曲第1楽章第2テーマ1

楽譜C(第1楽章第2テーマ2)
協奏交響曲第1楽章第2テーマ2

楽譜D(第1楽章展開部フレーズ)
協奏交響曲第1楽章展開部フレーズ

第2楽章は、ハ短調でモーツァルトの人間的な深さを感じさせる楽章です。悲しみを引きずるような第1テーマ(下譜E)。空に憧れて昇ってゆくような第2テーマを2つのソロ楽器が繰り返すところが切なく美しい(下譜F)。

楽譜E(第2楽章第1テーマ)
協奏交響曲第2楽章第1テーマ

楽譜F(第2楽章第2テーマ)
協奏交響曲第2楽章第2テーマ

第3楽章は高速なフィナーレ。ロンド形式です(下譜G〜J)。中間で現れる高音での上昇的なパッセージはもはや喜びの爆発のようです(下譜J)。

楽譜G(第3楽章テーマ1)
協奏交響曲第3楽章テーマ1

楽譜H(第3楽章テーマ2)
協奏交響曲第3楽章テーマ2

楽譜I(第3楽章テーマ3)
協奏交響曲第3楽章テーマ3

楽譜J(第3楽章テーマ4)
協奏交響曲第3楽章テーマ4

曲を試聴されたい方は以下でご確認ください.
(推薦CDとは演者が違う場合もありますがご了承下さい)

ヴァイオリン、ヴィオラと管弦楽の為の協奏交響曲から第3楽章

今回は、モーツァルトの協奏交響曲の他に、複数のソリストが競い合う協奏曲として、独創的なテーマの第1楽章と美しい中間楽章が特徴的な、バッハの「2つのヴァイオリンのための協奏曲」と、ベートーヴェンがヴァイオリン、チェロ、ピアノという3つの楽器と格闘した、珍しい「三重協奏曲(トリプル・コンチェルト)」も含めて、3つのCDを紹介します。

おすすめCDです.ジャケットかタイトルをクリックすると、Amazonの商品詳細説明の画面が開きます.
1.
モーツァルト:協奏交響曲(2曲)
モーツァルト:協奏交響曲(2曲)
2.
バッハ:ヴァイオリン協奏曲集
バッハ:ヴァイオリン協奏曲集
3.

ベートーヴェン:トリプル・コンチェルト

 1.は巨匠カール・ベームとベルリン・フィルの首席奏者たちによる、モーツァルトの2つの協奏交響曲の決定盤。ゆるぎないソリストの技巧が、豊かなオーケストラの上で華と咲く。

 2.は若手ヴァイオリニストの星ヒラリー・ハーンがマーガレット・バーチャーを従えた瑞々しい演奏による、バッハの「2つのバイオリンのための協奏曲」を含む4曲の協奏曲が入ったおすすめの一枚。

 3.はダヴィッド・オイストラフのヴァイオリン、ムスティスラフ・ロストロポーヴィチのチェロ、スヴャトスラフ・リヒテルのピアノによるベートーベンの三重協奏曲。