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その8 「天使の声」をもつ楽器のために

グラス・ハーモニカ

今回は、実に珍しい楽器のための曲、「グラス・ハーモニカのためのアダージョ ハ長調」 K.356 ( K.617a ) のご紹介です。
 その楽器は「グラス・ハーモニカ」。「アルモニカ」ともいいます。重ねたコップを水で濡らした指でこすって音を出す楽器で、左の画像のようにグラスが重なって横向きになったものがクルクル周ってそれに濡れた指で触る形が普通です。18世紀にベンジャミン・フランクリン(あの凧による雷の実験で有名な人です)が発明しました。

「どうやって音を出すの?」という当然の疑問があると思います。例えば、ワイングラスなどに水を半分ほど入れて濡らした指でフチを撫でると、共鳴して音が鳴ることがありますが、あれをもうちょっと大規模にしたようなもの。ヴァイオリンで言えば、ガラスのふちが弦で、指が弓ということになります。演奏難度は高く、世界でも奏者は少なく、日本でも1人しかいないようです。
 どんな音かというと、発明者フランクリンが『もしハープが「天使の楽器」であるなら、アルモニカは「天使の声」である』と表現したように、まるで天から降りてきた天使がささやくかのような幽玄的ななんともいえない音色なのです。

当時のアルモニカの第一人者、オーストリアの盲目の女性演奏家マリアンヌ・キルヒゲスナーとモーツァルトが親しくしており、彼女のためにこの曲や「アダージョとロンド ハ長調 KV.617」を作曲しました。もともとの楽器で演奏されるよりも、パイプ・オルガンやピアノで演奏されることも多いです。

曲はテンポはゆっくりなアダージョで5分ほどの短いものですが、多声で対位法も使われているために、ただでさえ幻想的な音色がさらに夢幻的な味わいを醸し出します。まさに”神の子”とも言われたモーツァルトにしか書けない音楽なのではないでしょうか。
 ちなみに楽譜(無料)はここ(IMSLP)にあります。

発明者のフランクリンは、爆発的な人気を呼んだこの楽器の特許申請を生涯しようとせず、発明の成果を潔く社会に無料奉仕したそうです。いい話ですね。

実際の演奏の仕方について、下にYoutubeから見つけた動画を貼りましたので、ご参考下さい。

曲を試聴されたい方は以下でご確認ください.

グラス・ハーモニカのためのアダージョ

CDが非常に少ないので、”おすすめCD”というよりはご参考に.ジャケットかタイトルをクリックすると、Amazonの商品詳細説明の画面が開きます.
1.

グラス・ハーモニカのための音楽
2.

Music For Glass Harmonica

 1.は、これまた珍しい楽器の電子楽器オンド・マルトノの名手でもあるブロッホによるグラス・ハーモニカの音楽集です。

 2.は、ホフマンによるグラス・ハーモニカ演奏。mp3なのでこの楽曲だけを選択入手できます。