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その3 管楽だけで満たされる小一時間(セレナード第10番「グラン・パルティータ」 K.361)

木管楽器

管楽器だけで一時間近く聴き手を惹きつける大曲を創り上げる。それを”成し遂げた”のが「グラン・パルティータ」と呼ばれている、セレナード第10番変ロ長調です。

”成し遂げた”と言ったのには、わけがあります。音楽というものは響きや強弱、そしてリズム的な連続性を維持するためには、弦楽器や鍵盤楽器のように原理的に長時間連続フレーズが可能な楽器が必要となります。

「息継ぎ」という致命的な欠陥がある管楽器だけで一時間近く「音楽的連続性」を保たせるためには、演奏家の並々ならぬ技量と共に、作曲者が、まるで短い端切れを寄せ集めて大きな布を織り上げるような神がかり的な設計思想が不可欠なのです。それを最も美しい形で実現させた希有な例がこの曲です。

曲は全部で7つの楽章から成りますが、その中でも第3楽章のアダージョは傑出しています。映画『アマデウス』において、サリエリが楽譜を読むだけでモーツァルトの才能を理解し失神するという名場面で解説されるほどの奇跡的な甘美さに満たされているのです。
 ホルンで「ド・ミ・ソ・ソ(オクターブ下)」という大またな歩みで調性が確かめられると、しゃなりしゃなりと細かな刻みでハーモニーの土台が組み上げられ、「天上から天使が舞い降りるように」高音からメロディーが歌い出されます。それは次々と歌い手(楽器)に引き継がれていき、豊かな音の世界を織り上げていきます。・・・こういったストーリーまで喚起させる何ものかが、この曲には宿っているように思われるのです(下譜に冒頭を示しました)。

グラン・パルティータ第3楽章冒頭

曲を試聴されたい方は以下でご確認ください.
(推薦CDとは演者が違う場合もありますがご了承下さい)

セレナード第10番から第1楽章

今回は3つのCDを紹介します。人の呼吸でこそ成り立つ楽器ならではの妙技を味わっていただきたい。

おすすめCDです.ジャケットかタイトルをクリックすると、Amazonの商品詳細説明の画面が開きます.
1.
モーツァルト:グラン・パルティータ
モーツァルト:グラン・パルティータ
2.
モーツァルト:セレナード第10番「グラン・パルティータ」、他
モーツァルト:セレナード第10番「グラン・パルティータ」、他
3.
モーツァルト:セレナード第6番&第10番
モーツァルト:セレナード第6番&第10番

 1.は、アーノンクール指揮ウィーン・モーツァルト管弦合奏団の演奏。名盤の廉価再発売でコストパフォーマンス高し。

 2.は、18世紀オーケストラによる古楽による演奏。現代とは異なる管楽器の響きに心をゆだねてみてはいかが。

 3.は、ベルリン・フィルとカール・ベームによるオーソドックスなモーツァルト。