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その5 もう一つの「ハフナー」で豊かなひとときを(セレナード第7番 K.250)

白いバラ

モーツァルトの生まれたザルツブルグの大富豪ハフナー家。モーツァルトの父レオポルトが親しくしていたこともあって”セレナード”を2つ作曲しています(1776年と1782年)。この”2つ”というのがポイント。

最初に作曲したのが、この「ハフナー・セレナード」と呼ばれるK.250(248b)です。ハフナー家の令嬢の結婚式のためにモーツァルトが依頼されたとのこと。それだけでも何とも贅沢なものですが、これが8楽章から成る一時間ほどの大曲でモーツァルトも余程はりきったのでしょう。

さて、2つめの「セレナード」ですが、これはハフナー家の子息の爵位授与式のために依頼されたもの。実はこの6楽章のセレナードが「ハフナー交響曲」の元になったのでした。作曲の翌年1783年に自分の予約演奏会に交響曲の新作が必要になり、メヌエットの1曲と行進曲を取り除いて4楽章の交響曲として発表したという次第。早い話が使い回しです。なんともちゃっかりしたものですが、これがモーツァルト自身が驚く出来の良さだったのでした。

彼は父に次のような手紙を送っています。「新しい『ハフナー交響曲』は、僕を全くびっくりさせました。それについてはもう言うべき言葉もない位です。これはきっと大成功を収めるに違いありません。」
 調子がいいというか手前味噌というか・・・ハフナー家は知ってか知らずか。予約演奏会がモーツァルトの予想通り大成功を収めたのはいうまでもありません。

さて、「ハフナー・セレナード」に戻りましょう。曲は8つの楽章から成っています。
 第1楽章は少し仰々しいような序奏を持つ急速な楽章です。セレナードとしては勿体ないようなしっかりした構成のソナタ形式の楽章です。(下譜A〜D)

楽譜A(第1楽章序奏冒頭)
ハフナーセレナード第1楽章序奏冒頭

楽譜B(第1楽章第1テーマ)
ハフナーセレナード第1楽章第1テーマ

楽譜C(第1楽章第2テーマ)
ハフナーセレナード第1楽章第2テーマ

楽譜D(第1楽章コデッタテーマ)
ハフナーセレナード第1楽章コデッタテーマ

第2楽章から第4楽章はバイオリン協奏曲の趣を持っています。第4楽章は「中締め」という感じのロンドですが、バイオリン奏者の試験の課題曲になることが多く有名です(下譜E)。

楽譜E(第4楽章ロンドテーマ)
ハフナーセレナード第4楽章ロンドテーマ

第6楽章のアンダンテが情緒的なクライマックスともいえるこのセレナードの中の白眉。特にオーボエに誘導されて出てくる3連符をもつ第2テーマ(下譜F)がなんとも優雅で可憐で美しい雰囲気を醸し出しています。

楽譜F(第6楽章第2テーマ)
ハフナーセレナード第6楽章第2テーマ

曲を試聴されたい方は以下でご確認ください.
(推薦CDとは演者が違う場合もありますがご了承下さい)

セレナード第7番から第1楽章

今回は3つのCDを紹介します。

おすすめCDです.ジャケットかタイトルをクリックすると、Amazonの商品詳細説明の画面が開きます.
1.
モーツァルト:ハフナー・セレナード
モーツァルト:ハフナー・セレナード
2.
モーツァルト:ハフナー・セレナード&ドイツ舞曲
モーツァルト:ハフナー・セレナード&ドイツ舞曲

 1.は、トン・コープマン指揮アムステルダム・バロック管弦楽団による演奏。オリジナルに近い雰囲気を味わうならこれがベスト。

 2.は、ヴァントの残した最後の録音。「6つのドイツ舞曲」も入って、よくまとまったアルバムです。