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その6 オーケストラの名役者にスポットを(ファゴット協奏曲 K.191(186e))

ファゴット

皆さんは、オーケストラの楽器の中で、どの楽器が一番好きですか?

私は、木管楽器を下支えする重鎮であり、そのくせ小回りも利いて、ときおり軽妙なおどけたような響きを奏でる楽器、ファゴットが大好きです。楽器が大きいせいで、ちょっと斜めに抱えて演奏する格好もちょっと粋な感じがします。

嬉しいことに、モーツァルトが18才の時、管楽器のための協奏曲の”最初”にファゴットをソロ楽器として選んでくれました。それが今回ご紹介する、ファゴット協奏曲 変ロ長調です。若々しく明るい曲で、まさに青春のモーツァルトといった感じ。

しかし、はなはだ残念なのはわずか1曲しかないこと。モーツァルトは後にも3曲ほどファゴット協奏曲をつくったようなのですが、どれも楽譜が行方不明になってしまったのです。さぞいい曲だったろうと思うのですが、もしや短調の曲などがあったりしたら・・・と思うと本当に悔しい限りです。どこかの貴族の館にでも埋もれていないでしょうかねぇ・・・

曲は3つの楽章から成っています。
 第1楽章は、華やかな強奏の第1テーマで始まります(下譜A)。一通りオーケストラが露払いをした後で、やおら登場する堂々たるソロは、ファゴット好きにはたまらないところ。第2テーマはファゴットとヴァイオリンが対位法的に動きます(下譜B)。細かい16分音符のフレーズにおけるフットワークの良さもこの楽器の独壇場です。

楽譜A(第1楽章第1テーマ)
ファゴット協奏曲第1楽章第1テーマ

楽譜B(第1楽章第2テーマ)
ファゴット協奏曲第1楽章第2テーマ
 

第2楽章は、アンダンテのゆったりとした曲。第1テーマはゆとりのあるメロディー(下譜C)第2テーマはファゴットとヴァイオリンが協力して現れます(下譜D)。ファゴットが朗々と歌い上げるメロディーを堪能できます。

楽譜C(第2楽章第1テーマ)
ファゴット協奏曲第2楽章第1テーマ

楽譜D(第2楽章第2テーマ)
ファゴット協奏曲第2楽章第2テーマ
 

第3楽章は、3拍子のロンド形式。第1テーマ(下譜E)から蕩々と流れる川のような流暢な曲ですが、途中、3連符の忙しいフレーズや、短調のちょっと暗い影を見せる部分(下譜F)などもあって、色々な表情をみせてくれるファゴットが楽しめます。

楽譜E(第3楽章テーマ)
ファゴット協奏曲第3楽章テーマ

楽譜F(第3楽章短調部テーマ)
ファゴット協奏曲第3楽章短調部テーマ

曲を試聴されたい方は以下でご確認ください.
(推薦CDとは演者が違う場合もありますがご了承下さい)

ファゴット協奏曲から第3楽章

今回は3つのCDを紹介します。

おすすめCDです.ジャケットかタイトルをクリックすると、Amazonの商品詳細説明の画面が開きます.
1.
モーツァルト:木管楽器のための協奏曲集
モーツァルト:木管楽器のための協奏曲集
2.

モーツァルト:クラリネット協奏曲、フルート協奏曲第2番、ファゴット協奏曲
3.

モーツァルト:クラリネット協奏曲、フルート協奏曲

 1.は、イエンセンのファゴットを小澤征爾指揮の水戸室内管弦楽団で。ソリストもオーケストラも至芸の安定感です。

 2.は、老境を迎えたアバドが気心の知れたソリストと組んだアルバム。クラリネットやフルートの協奏曲も一緒に。

 3.は、カール・ベーム指揮ウィーンフィルの盤石コンビが支える、ツェーマンの独奏ファゴット。タイトルにありませんが、ファゴット協奏曲は収録されています。