おかえり.jp トップページ おすすめクラシック ちょっと楽しくクラシック ハイドンの交響曲 シューマンの交響曲 組曲 小品 管理人紹介

モーツァルトを聴く

喜ぶモーツァルト

おすすめクラシック楽しくクラシックハイドンの交響曲シューマンの交響曲おすすめのクラシック組曲おすすめのクラシック小品


その11 ソナタ形式の曲が無いピアノソナタ(ピアノソナタ第11番「トルコ行進曲付き」)

ピアノを弾く少女たち・ルノワール

有名なトルコ行進曲を終楽章としておいている、ピアノソナタ第11番イ長調 K.331のご紹介です。

「ピアノソナタ」というのは、第1楽章にソナタ形式の楽曲をおいた3つあるいは4つの楽章の構成になっているのが普通なのですが、このソナタはソナタ形式の楽曲もありません。その点では厳密なピアノソナタではないと言えるでしょう。第1楽章が緩徐楽章的なところも変わっています。
 (ソナタ形式については、同じ管理人のサイトのこちらで説明しています。)

しかしながら、そういった形式的な問題を音楽自体の充実度でクリアすることで、他の音楽家との差別化を図ったのではないでしょうか。父レオポルトの反対を押し切って結婚した頃に作曲されたと言われます。どこかしらとんがっていたのかもしれません。

曲は、3つの楽章から成っています。緩徐楽章的な役割が第1楽章に組み込まれていると考えればよいでしょう。
 第1楽章は、8分の6拍子のシチリアーナ風な主題(下譜A)によるゆったりとした変奏曲。穏やかな気分の中で優雅な変奏が、短調の部分も挟みながら続きます。最後には速度を上げた4分の4拍子になって活発に曲を終わります。

楽譜A(第1楽章テーマ)
ピアノソナタ第11番第1楽章テーマ

 第2楽章は、メヌエット。ピアノ独奏曲としてはちょっともったいないような堂々とした曲です。修飾音がついたフレーズで始まるテーマによる(下譜B)主部は短調の翳りの部分を挟んで充実したものとなっており、それと対照的な穏やかな和声的な中間部との対比が面白い。

楽譜B(第2楽章メヌエットテーマ)
ピアノソナタ第11番第2楽章テーマ

 第3楽章は、おなじみの「トルコ行進曲」で、ロンド形式になっています。イ短調でちょこまかとした有名な主題A(下譜C)と、トルコ風な「ダン・ダン・ダン」というリズムが特徴的なイ長調の主題B(下譜D)が軸であり、コーダでは主題Bを華々しくしていきながら明るく曲を閉じます。
 テンポ指定はAllegrettoで、そのままだと早歩きくらいの速さになりますが、たいていはAllegroで速めに演奏されます。だからこの曲で実際に行進するのは無理ですね。

楽譜C(第3楽章テーマA)
ピアノソナタ第11番第3楽章テーマA

楽譜D(第3楽章テーマB)
ピアノソナタ第11番第3楽章テーマB

曲を試聴されたい方は以下でご確認ください.
(推薦CDとは演者が違う場合もありますがご了承下さい)

ピアノソナタ第11番の第1楽章です。

3つのCDを紹介します。

おすすめCDです.ジャケットかタイトルをクリックすると、Amazonの商品詳細説明の画面が開きます.
1.

モーツァルト:ピアノ・ソナタ集(第8番&第11番&第14番&第15番)
2.

モーツァルト : ピアノ・ソナタ第11番イ長調K.331「トルコ行進曲付」
3.

モーツァルト:ピアノ・ソナタ第11番「トルコ行進曲付き」、第8番、他

 1.は内田光子さんのピアノソナタ集。抜群の安定感と情緒の程よいバランス。第8番、第14番、第15番とのカップリング。

 2.はリリー・クラウスによる演奏。モーツァルト弾きとして伝説的な人。軽やかで優美な演奏。第8番、第10番、第15番とのカップリング。

 3.はヴィルヘルム・ケンプによる演奏。やはり有名なピアノソナタ第8番、2つの幻想曲を収録したアルバム。優しいタッチ。