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その2 フルートとハープのセレブな出会い(フルートとハープのための協奏曲 K.299)

ハープを演奏する女性

『フルートとハープのための協奏曲』は、モーツァルトの作品の中でも最もセレブなイメージがある曲の一つでしょう。フルートとハープという、いずれも華やかな音色をもつ楽器を組み合わせて、まるで上等に織り上げられたシルクのような音楽です。

1778年にパリのドゥ・ギーヌ公爵親子とアドリアン・ルイ・ドゥ・ボニエール公爵のために作曲されました。ボニエール公爵がフルート好きであり、その娘(ハープを嗜んだ)の結婚する際に依頼されたといわれています。

モーツァルトが実はフルート嫌いであったことは有名ですが、ハープも必ずしも好んではいなかったとのこと。また、所詮アマチュアの演奏家のための曲を創るというのは気が進まなかったところもあったと思われます。とはいっても「食っていく」ためには仕方ないか・・・ということで職業音楽家として何とか一曲仕立て上げた、というところでしょう。

演奏の技術的な難度としては、この曲でのフルートもハープも決して高くはありません。調性ももっとも演奏しやすいハ長調が選ばれており、注文主への配慮をにじませます。それでも響きは典雅で上品であり、聴き応えのある協奏曲に仕上がっていることには、モーツァルトのプロフェッショナルとしての誇りさえ感じられます。

第1楽章は分散和音を主とした第1テーマで華やかにスタートを飾ります(下譜A)。第2テーマはいろいろな楽器に受け渡されるユーモラスなもの(下譜B)。展開部でフルートが短調で歌う旋律が印象的です(下譜C)。

楽譜A(第1楽章第1テーマ)
フルートとハープのための協奏曲第1楽章第1テーマ

楽譜B(第1楽章第2テーマ)
フルートとハープのための協奏曲第1楽章第2テーマ

楽譜C(第1楽章展開部フレーズ)
フルートとハープのための協奏曲第1楽章展開部フレーズ

第2楽章はエレガントなゆっくりとした三拍子で、この協奏曲の白眉です。フルートのゆるやかな旋律にレースのカーテンのようにかぶさってくるハープの細かな装飾が美しい(下譜Dはオーケストラによるテーマ提示の後の、フルートとハープによる繰り返しの部分)。すぐに提示される第2テーマも同様の気分を引き継いでいます(下譜E)。

楽譜D(第2楽章第1テーマ)
フルートとハープのための協奏曲第2楽章第1テーマ

楽譜E(第2楽章第1テーマ)
フルートとハープのための協奏曲第2楽章第2テーマ

第3楽章は2つの楽器が楽しく踊り戯れるような快速のフィナーレ。せかせかしている第1テーマ(下譜F)と悠々とした第2テーマ(下譜G)との対比が面白い。

楽譜F(第3楽章第1テーマ)
フルートとハープのための協奏曲第3楽章第1テーマ

楽譜G(第3楽章第2テーマ)
フルートとハープのための協奏曲第3楽章第2テーマ

曲を試聴されたい方は以下でご確認ください.
(推薦CDとは演者が違う場合もありますがご了承下さい)

フルートとハープのための協奏曲から第2楽章

3つのCDを紹介します。楽器の組み合わせとしては珍しい方なので、生の演奏会ではあまり取り上げられないのが残念なところ。

おすすめCDです.ジャケットかタイトルをクリックすると、Amazonの商品詳細説明の画面が開きます.
1.
モーツァルト : フルート&ハープ協奏曲&クラリネット協奏曲
モーツァルト : フルート&ハープ協奏曲&クラリネット協奏曲
2.

モーツァルト:フルートとハープのための協奏曲、フルート協奏曲第1番&第2番
3.
モーツァルト:フルート協奏曲第1番&第2番,フルートとハープのための協奏曲
モーツァルト:フルート協奏曲第1番&第2番,フルートとハープのための協奏曲

 1.はランパルのフルートとパイヤール室内管とのアナログ的な響きのする名盤。クラリネット協奏曲もカップリング。

 2.はアバド指揮のベルリン・フィルが支える盤石の演奏。2つのフルート協奏曲との組み合わせ。

 3.はゴールウェイの華やかなフルートの演奏が楽しめます。2つのフルート協奏曲とのカップリングが嬉しい。