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その9 天空でさえずる雲雀のようなロンド(オーボエ四重奏曲)

雲雀

オーボエの輝かしい高音が遺憾なく発揮されている、オーボエ四重奏曲ヘ長調 K.370 (368b) のご紹介です。

こういったソロ楽器が活躍する曲というのは、その楽器の名手が作品に関わっていることが多いのですが、この曲も、その時代のオーボエの名手でありモーツァルトの友人だったフリードリヒ・ラムのために書かれました。
 オーボエは音色が力強く音程も安定しているので、ホルン、弦合奏と組合せたものが初期のオーケストラの編成になっていて、中心となる木管楽器でした。モーツァルトも、フルートは当時音の不安定さがあり、クラリネットも晩年になるまで未成熟であったことからオーボエを好んでいたと言われています。この曲でも最高音に近い音まで広く使って楽器の魅力を引き出しています。

モーツァルトが25才の頃の作品。なんだかんだありながらも故郷のザルツブルクの宮廷にオルガニストとして就任して生活は安定しながらも、そういう退屈な日々や田舎特有の窮屈さにしびれを切らし始めており、どこかへ飛び立ちたいと思っていたのでしょう、その想いが曲に如実に表れています。

曲は、3つの楽章から成っています。
 第1楽章は、快速なアレグロでオーボエが奏する明朗な第1テーマで始まります。楽しい気分のまま流れますが、第2テーマは、実は第1テーマを属調で奏するところにオーボエが修飾する構成になっており、実質単一主題のソナタ形式となっています。展開部ではまるでオーボエ協奏曲であるかのように活躍をみせます。再現部ではオーボエの第1テーマをヴァイオリンが追いかけるような面白い仕掛けがあります。
 第2楽章は、アダージョで40小節足らずの短いニ短調のエレジー。オーボエとの他の楽器とが歌い継いでいきます。
 第3楽章は、この曲の中での聴きどころ。”天空でさえずる雲雀のような”テーマを主としたロンド形式のフィナーレです。いきなり登場するテーマ(これはどこかのテレビ番組で使われています。わかりますか?)が高音で飛び跳ね、それをヴァイオリンが受け継ぎます(下譜参照)。あとは何回かエピソードを挟みながらテーマが現れますが、ここで珍しい部分があるのです。8分の6拍子で演奏する弦楽器と、その同じ1小節を4分の4拍子で演奏する、一種のポリリズムが登場します。オーボエの(まるでアドリブのような)細かい動きを目立たせるためでしょうが、その効果は絶大です。最後は高いへ音(ファ)に跳躍してこの活発なフィナーレを終わります。

オーボエ協奏曲第3楽章テーマ

曲を試聴されたい方は以下でご確認ください.
(推薦CDとは演者が違う場合もありますがご了承下さい)

オーボエ四重奏曲ヘ長調の第3楽章です。

3つのCDを紹介します。

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1.

モーツァルト:オーボエ四重奏曲、オーボエ五重奏曲、他
2.

モーツァルト:オーボエ四重奏曲、他
3.

モーツァルト:フルート四重奏曲

 1.はハインツ・ホリガーのオーボエを中心に、オーレル・ニコレのフルートらによる名手が集結した細部まで行き届いた演奏。オーボエ五重奏曲もカップリングで聴ける。

 2.はハンイェルク・シェレンベルガーのオーボエとフィルハーモニア・クヮルテット・ベルリンによる、この曲の軽快さを生かした演奏。これもオーボエ五重奏曲がカップリング。

 3.はアマデウス四重奏団を主にしたメンバーによる演奏。アルバム名は「フルート四重奏曲」ですが本曲も入っています。遊び心のある軽やかな音がお好きな方に。