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おすすめのクラシック組曲

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交響組曲「キージェ中尉」(作曲:プロコフィエフ)

キージェ中尉

プロコフィエフの交響組曲「キージェ中尉」のご紹介です。

もともと同名の映画のための映画音楽であったのですが、そこから抜粋・再構成して組曲にしたものです。
 物語は、皇帝が宮廷内での騒ぎで怒り、臣下が苦し紛れに言ったことを「キージェ中尉」(もちろんそんな人物はいない)と聞き違え、シベリア流刑にしたり、赦免して結婚させたりしているうちに、臣下が困り果ててキージェ中尉は死んだということにして厳かに葬儀がなされるという、旧ロシア皇帝への風刺が込められた喜劇です。

コミカルな映画内容に相応しくユーモアに満ちた表現がされており、スキタイ組曲などの現代的なプロコフィエフの曲とは異なる印象をもたれると思います。

5つの曲から成っています。この中でも第4曲「トロイカ」は疾走感のあるノリのよいもので是非おすすめです。
 第1曲 キージェの誕生
 第2曲 ロマンス
 第3曲 キージェの結婚
 第4曲 トロイカ
 第5曲 キージェの葬送

第1曲は、トランペットの弱奏によるキージェ中尉のテーマで始まります(下譜A)。打楽器のリズムの上でピッコロ、フルートと弦のピチカートでの空疎で滑稽なフレーズ(下譜B)の後で、勇壮な音楽になって盛り上がります。途中に入るメランコリックなフレーズが洒落ています(下譜C)。”空想上の人物登場”というわけです。

楽譜A(第1曲 キージェ中尉のテーマ)
キージェ中尉第1曲テーマ

楽譜B(第1曲 フレーズ1)
キージェ中尉第1曲フレーズ1

楽譜C(第1曲 フレーズ2)
キージェ中尉第1曲フレーズ2

第2曲は、中庸なテンポの民謡的なテーマ(下譜D)をもとにした三部形式の音楽で、中間部では重々しいもののどこか大袈裟すぎるような楽想がユーモアを感じさせます。

楽譜D(第2曲 テーマ)
キージェ中尉第2曲フテーマ

第3曲は、金管楽器と打楽器のファンファーレ(下譜E)に導かれて、トランペットが軽妙なテーマを奏し(下譜F)、繰り返しながら各楽器に彩られます。華やかだけれども可笑しみがあります。第1曲でのメランコリックなフレーズが途中でそっと登場します。これまでの流れをもう一度繰り返し、最後はまたファンファーレが戻って半終止の状態ですぐ第4曲に移ります。

楽譜E(第3曲 ファンファーレ)
キージェ中尉第3曲ファンファーレ

楽譜F(第3曲 テーマ)
キージェ中尉第3曲テーマ

第4曲は、この組曲の中でも有名な曲。最初と最後に荘重として堂々とした部分をもつ自由な形式です。トロイカの主題がゆっくりめの速度で演奏されます。それが調性の揺れを含むのが実に現代的。それが低音で一段落すると主部に入ります。中低弦による芯のしっかりとしたトロイカのメロディーが快速で奏されて(下譜G)、それを他の楽器が装飾します。基本的にはこの主題に様々な挿句を挟んで進行し、最後はまたテーマの後半を用いた堂々としたコーダで終始します。

楽譜G(第4曲 テーマ)
キージェ中尉第4曲テーマ

第5曲は、第1曲と同じように弱奏でキージェ中尉のテーマで始まります。葬送の割にはちょっと速めのテンポで、これまでの曲で現れたテーマを回想しつつ組合せつつ曲は進みます。空想上の人物の人生を走馬灯のように再現しているのでしょう。最後にもう一度だけキージェ中尉のテーマが奏されて曲は静かに終わります。


どんな曲か試聴したい方はどうぞ。交響組曲「キージェ中尉」から第4曲「トロイカ」です。(Youtube)


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1.

プロコフィエフ:交響曲第1番、第5番、組曲「キージェ中尉」
2.

プロコフィエフ:交響曲第5番、キージェ中尉&ストラヴィンスキー:火の鳥

1.は小澤征爾さん指揮のベルリン・フィルによるパワフルな演奏。交響曲第1番と第5番もカップリングでのお得盤。

2.はジョージ・セル指揮クリーヴランド管の名コンビ。同じプロコフィエフの名作である交響曲第5番、ストラヴィンスキーのバレエ組曲「火の鳥(1919年版)」とのカップリング。





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