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うれし懐かし80年代±5

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80年代のビックリ   〜忘れていません?あの事この事

元祖「本能」系歌手 〜 戸川 純 さん

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玉姫様(紙ジャケット仕様)
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そもそも、本能系、ということの(あくまで私の)定義でありますが、ドライな奇麗事ではなくドロドロした現実を、恋愛にしろ世相にしろぶつけてくる歌詞、そして下半身に直接訴えてくるようなウエットな低い声質と粘着性の歌唱法、そして決してグラマーではなくスレンダーでもないが異性を魅惑するような体形に、何かに憑かれたような歌唱時の表情、そんな特徴を兼ね備えた女性ボーカルを小生は「本能系」と称しているわけであります。
 この辺は、とっても主観が入るのでとりあえずは前提として認めていただきたい。

さて、戸川純さんです。なぜかこの方は、「先生」とつけたくなる、なんともいえぬ教祖的なカリスマがある。何と言っても最初の衝撃的な出会いは「隣の印度人」でした。

小生が学生時代に何気なく深夜テレビ放送(その頃はまだ、いかにも「怪しい」系が多かった)、それも何か明石家さんまが司会をやっていたちょっとお色気ありの番組だったと思う。その途中でゲストで出てきたのが純さんだった。なんか人の話を聞いているようないないようなよくわからない会話の後、突然曲は始まった・・・
 (大体において、深夜放送のゲストなんてものは言っちゃ悪いけれど、中途半端なお色気系か、一生うだつが上がらないような演歌系くらいしか出ないものだから、私もおおいに油断していた。)

ところが、始まった歌は・・・

「隣の印度人〜 何してるのおぉぉ〜 隣の印度人〜 あそぼうよおぉぉ〜」

慌てた。たんまげた。目が覚めた。そして正座した。曲の前の会話の雰囲気と歌が始まった後でのこの信じがたいギャップ。この曲は2分足らずの短いものであるが、この曲を聴いてから何かが変わった。

「日本のぉ〜 なぁつぅはぁ〜 蒸す〜け〜ど〜 すぅずぅしいぃぃ〜」

確か、さんまもかなり驚いていたと思う。歌も歌だが、何よりもこの発散されるエネルギーはなんなのだ。そしてたったこれだけの時間でテンションを一気に上り詰めていくこの気迫は一体!! そしてこの「いっちゃってる」目は何!?

これ以来、私の心の中では、戸川純さまは「先生」である。何を拠り所としてそう呼ぶかは説明できないが。

それから程なくして、名盤『玉姫様』が出た。「先生」としか呼び名がなかった私にとって「玉姫様」という呼び方を知ったことが、とりあえずの喜びであった。

虫を中心とした自然をテーマにしているようにみえながら、それは単なる外面を覆うカサカサのキチン質であるに過ぎず、内面は(本人が意識しているか無意識なのかは不明であるが)現世への皮肉と肉体的な現実の我々へのつきつけのオンパレードである。「玉姫様」が女性の「月のもの」を連想させているとして話題になったが、そんなことははなから確信犯であり問題ではない。それよりも、こういう「本能系」を受け入れる器の広さを我々が持っていることを認識したのが大きかったように思う。

ちなみに『玉姫様』の中でのお気に入りは、タイトル曲はもちろんだが、ピアノと戯れる「森の人々」も捨てがたい。バロック音楽の名曲「パッヘルベルのカノン」に歌詞をつけた「蛹化(むし)の女」も秀逸だ。
 しかし彼女の陶酔は、あくまで「虚構」上での高度な演技に過ぎない。これを見誤ると単なる「変な女」のステイタスしか残らなくなる。その点では、その後の純先生を支えきれるだけの大衆の準備は出来ていなかったため彼女が第一線から埋もれていったのは悔やまれる。


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玉姫様 - 戸川 純