この3月に肺炎で入院した。不養生がたたったのか、微熱が続いて病院に行ったら即入院を言い渡された。

 入院したことはほとんど無いに等しかったので、非常に勉強になった。まずビックリしたことは、病院全体が電子カルテとなっていて、全館が無線LANでつながり、看護師はIBMのノートパソコンを持ってきて、検温や血圧の測定をする。終われば即に入力され、他のドクターや看護師もそのデータを見ることが出来るし、レントゲンやCTの予約、投薬についてもパソコンの入力によって行われ、パソコンを見れば治療や注射、検査の予定などがパソコンを見れば分かるようになっていた。

 入院したのが救急病棟なので、大体2週間くらいでほとんどの人が退院していた。私も3週間程度入院したが、3週間のうちにほとんどの人が入れ替わっていた。結構重病に見える人も、ある程度回復すると家に帰るか、別の病院に転院しているようであった。医療費を抑制するため可能な限り家で治療をする事が大切だとは思うが、家庭での看護が難しいところもあるので、なかなか難しい問題である。

 一方で、告知やインフォームドコンセントも進んでいて、呼吸器科には肺ガンの患者さんもたくさんいたが、ほとんどの場合患者自身が自分の病状を理解していた。患者に告知することが本当に本人にとって良いことなのか?日頃から疑問を持っていたが、現実は遙かに進んでいて可能な限り告知しているようである。

 3週間の入院生活であったが、改めて現在の医療体制、告知などの問題、保険制度、いろんな事を知ることが出来たし、考えさせられる良い機会となった。

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