自民党と民主党の大連立構想は、一夜の幻のごとく砕け散った。その後の小沢党首の辞任騒動も国民についてはわかりにくいものであった。

 一方で防衛庁から防衛省に格上げとなった最初の事務次官である守谷氏に着いての疑惑は一層深まるばかりである。なぜこんな事が許されていたのか?現役時代にチェックアンドバランスは全く機能しないのであろうか?

 厚生労働省に目を向けると、薬害C型肝炎問題は瞑想を続けるばかりでなく、社会保険庁の仕事の杜撰さは目を覆うばかりである。

 55年体制から50有余年を経過した。官僚機構は温存されたままである。小泉首相は自民党をぶっ壊すと言ったが、官僚機構はぶっ壊せなかった。戦後、まともに政権が交代したのは、ほとんど無い。野党に政権担当能力があるかどうかは意見の分かれるところであるが、厚生労働大臣が桝添氏になっただけで、数十年前からの不祥事が次々に明るみに出ている。

 もし、自民党以外の政権が官僚機構を徹底的に調査すれば、過去の不祥事は防衛省や厚生労働省だけでなく、いろんなところから出てくるのではないだろうか?情報開示が行き届いていない日本では、政権が交代することこそが官僚機構の不正をただす一番の道であるかもしれない。

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