政権交代後、来年度予算の輪郭が見え始めてきた。子供手当に、高速の無料化、揮発油税の暫定税率の廃止、高校の実質無償化などかなりの財源を必要とする政策ばかりである。

 民主党はマニフェストに記載したものは全て実行すると言っているが、予算の概算要求額が95兆円を超えるなど、実行するには新しい財源を見つけなければ単なるばらまきになってしまう。民主党は財源は無駄遣いをなくすことによって実現できると豪語してきたはずである。特別会計などの埋蔵金を友好に活用することで、民主党のマニフェストを実現出来ると言ってきた。

 特に鳩山首相が国連で二酸化炭素を25パーセント削減すると演説したにもかかわらず、揮発油税の暫定税率を撤廃したり、高速道路を無料化したら乗用車の利用は益々増加し、公共交通機関は採算性が悪化し、フェリーだけでなく地方のバスや鉄道も経営の危機に陥るところも出て来るであろう。

 マニフェストに書いてあることは全て実現すると、莫大な予算が必要になるばかりでなく、様々な矛盾も出て来るであろう。たばこ税の増税も論議され始めているが、たばこ税はマニフェストに書かれていたのであろうか?

 マニフェストに書かれていたこと全てに賛成して国民は投票したわけではない。ただ単純にマニフェストを実行するのではなく国民の意見に耳を傾けつつ、地道に実現していくことが肝要である。

 

 元に戻る