2009年の世相を表す漢字は「新」と決まった。まず、1月にはアメリカでオバマ新政権がスタートし、日本では鳩山新政権が生まれた。新型インフルエンザが世界中で猛威をふるい、スポーツの世界ではイチローやボルトなど新記録が樹立された。

 アメリカでは新政権樹立後100日間を蜜月といわれ.、新政権に批判的な記事を書くのを控えるというのが、マスコミの礼儀だと考えられている。鳩山新政権は、政権樹立後100日を経過し、いわゆる蜜月が過ぎ去ってしまった。今までは日本のマスコミも鳩山首相を温かく見守ってきたように感じられる。これからはマスコミも黙っていないであろう。

 アメリカ普天間基地やグアムへの移転問題、マニフェストのこだわりと、財政規律の問題。経済戦略が全くないと報道されたら、年末ぎりぎりにになって、政府の成長戦略が発表された。数々の問題に対応するために首相のリーダーシップが発揮されず、二転三転している。

 新政権に国民が期待しているものは「事業仕分け」でクローズアップされたが、官僚による税金の無駄遣いを減らすことであろう。新政権に移行した後も、各大臣が自分の監督官庁の無駄遣いを減らそうと努力しているかどうかはかなり疑問である?むしろ、マニフェストを盾に監督官庁の予算を増額しようとする大臣も多くいた。

 アメリカでは政権交代によって、国家公務員も大量に交替する。特に高級官僚であればあるほど政権が替われば、公務員も替わる。日本では政権はかわったのに、国家公務員はどれほど替わっているのだろう?旧政権で次官をしていた人は、新政権で次官をそのまま続けるのが妥当であるのだろうか? 

 やがて通常国会も始まれば、新政権は国会でもいろいろな問題を追求されるのは目に見えている。国民は民主党にしかできないことを望んでいる。税金の無駄遣いをどんどん指摘していけば、国民は理解してくれるはずである。国民は新政権に、新時代を造ることを期待しているのである。新政権が旧来の政治に切り込み、無駄を省き、新しい時代への道筋を造ることを期待しているのである。

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