民主党の代表選挙が今月にある。民主党の代表選とはすなわち、日本国の総理大臣を選ぶ選挙になる。

 この選挙で小沢元党首が民主党の代表に立候補したのは、多くの国民にとって想定外のことではなかっただろうか?なぜなら、総選挙を実施せずにコロコロと首相を代えるのは、民意を代表していない総理大臣が就任することになると主張してきたのは、民主党自身である。

 仮に小沢氏が内閣総理大臣になったとしても、参議院は少数与党で、衆議院の議席も3分の2に届かず、ねじれ国会の状態である。「政治と金」の問題は小沢氏自身一度も国会で説明をしたこともなく、国会で「政治と金」の問題が大きくなれば、たちまち国会運営も立ちゆかなくなってしまう。第一、小沢総理大臣で来るべき総選挙に勝てる見込みが本当にあるのであろうか?いくら小沢氏にリーダーシップがあろうと、国民にわかりにくい政治を続けるようであれば、選挙に勝つことは難しいであろう。

  過去、小沢氏は新進党を組織し、その中枢にいた。1995年羽田氏と新進党の党首選に小沢氏自らが立候補して勝利したが、1996年小沢氏は自分が新進党を解党する決断をする。その結果、自社さ政権が誕生し、政権交代からわずか2年足らずで自民党世間に舞い戻ったのである。まさに、何のための政権交代だったのか?

 今回もまだ政権交代して1年しか経っていないのに、また自民党政治に舞い戻ってしまうのであろうか?前回の政権交代から、今回の政権交代に到るまで15年近くを必要とした。その15年間で日本はバブル崩壊からまだ立ち直れていない、「失われた15年」になってしまった。今回また政権交代の前に戻れば、官僚政治は復活し、失われた30年になれば、日本の未来は恐ろしく暗いものになるであろう!

 

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