震災から2ヶ月が経過しようとしている。震災復興には、20兆円から50兆円もの予算が必要だと言われている。

 復興のための予算に、復興債を発行して資金を調達することは、誰も異存はないだろう。問題は、復興財源の償還のために消費税をはじめとした増税が議論されている。現在の

日本国の一般会計では45兆円の税収に対して、90兆円を支出している。仮に、復興財源を増税で手当てしても毎年45兆円ほどの財政赤字になる。復興債だけを増税で手当てしても全く意味がないどころか、デフレの中で増税しても税収不足になるだけである。

 不要不急の道路、トンネル、高速道路、新幹線など組み替えるべき予算はあるのではないか?震災で予算を組み替えて、高速道路の開通が1年遅れても誰が文句を言うのであろうか?もし文句を言う人がいれば、増税の方がいいと思っているのだろうか?

 今は緊急事態である。まず政府が復興のための資金が必要であれば、節約したり、予算を組み替えたり、可能な限り復興資金を調達した後に、国民に負担をお願いすべきである。復興の為の増税は、ごまかし以外の何ものでもない。

 元に戻る