2011年がスタートした。21世紀が始まってからの10年間は初めは順調に回復しているかのように見えたが、後半はバブルがはじけたように経済が収縮してしまった。

 20世紀の後半日本は、バブルの後遺症に苦しみ、デフレを抜け出せないまま10年が過ぎてしまった。人はこれを「失われた10年」と呼んだ。21世紀の初めは小泉改革の嵐が吹き荒れ、効率的な経営とグローバルスタンダードが叫ばれ、その結果戦後最長の景気拡大を経験することになった。その景気拡大は人々は豊かさを実感出来ない、数字上の景気拡大に過ぎなかった。要するに、政府が都合の良い数値を集めて出来上がった景気拡大に過ぎなかった。その後のリーマンショックで、様相は一変する。戦後最長の景気拡大があっても、豊かさを実感出来ることがなかった国民は、今度は100年に一度という不況に見舞われ、相次ぐ派遣切りやリストラで、労働環境はさらに過酷なものになっていった。

 結局終わってみれば、「失われた10年」ではなくて「失われた20年」になってしまったのである。この後「失われた30年」になるのかどうか?世界中の国々がリーマンショックの際に日本経済の研究が活かされたようである。日本も自らデフレを脱却し、新たなる10年が「失われた30年」にならないように、しなければならない。

 

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