八ッ場ダムの建設再開が決定された。他の大型公共工事も目白押しの状態である。ここに来て民主党のマニフェストも全て崩壊したように見える。「コンクリートから人へ」という税金の使い道のスローガンは捨ててしまったのであろうか?現在、前の選挙では全く公約にはなかったし、鳩山政権が次の選挙までは消費税の引き上げはしないと明言していたにも代わらず、首相は消費税ばかり熱心である。

 国民は増税は避けて通ることができないことは理解しているが、政治家に求めているのは税金の不透明な使い方をなくして欲しいのである。今の官僚は、税収を確保して、その税金を使うことだけしか考えていないように国民からは見えるのである。

 公務員の給与を減らすことよりも、国家公務員の縦割り行政をなくすことの方が先決である。国益よりも省益を優先する構造こそが問題なのであり、国家国民よりも自分たちの天下り先に関心があるようでは困るのである。国家公務員は採用するときは人事院で一括採用するのに、採用後は出向はあるにせよ、同じ省にとどまる人が多いのも事実である。国家公務員が、全ての省を横断的に適材適所配置することは不可能なのであろうか?それこそ政治家に求められた使命ではないのか?

 政権交代により、税金の無駄遣いをやめ、そのお金で福祉を充実させることが民主党の旗印だったはずである。福祉を充実させるどころか、消費税の増税ばかりに熱心な政権は、遠からず国民に見放されるであろう。消費税の増税が必要なことは国民誰もが分かっている。大切なことはその税金をどう使うかである。足らないから増税するのであれば、無駄遣いはなくならない。税金の使い方を明示して、本当に無駄遣いがなくなることを提示すれば、選挙を実施しても勝てるはずである。選挙をせずに、消費税を上げるなどもってのほかである。

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