自民党の総裁選挙で、安倍晋三総裁が選ばれた。1回目の党員による票では2位だったが、決選投票で逆転勝利を収めた格好である。ここでも、民意が反映されていないと言う批判がある。前回政権を投げ出した元首相の再登板には多くの国民が疑問を持つことであろう。

 第一自民党は前回の衆議院選挙で大敗し、その後の総裁を席を守ってきたのは谷垣前総裁である。控えめな感じのする総裁ではあるが、3年間の総裁在任中、衆議院で3分の2以上の議席を有していた民主党をあとわずかで過半数割れに追い込めるところまで頑張った前総裁の出馬を思いとどまらさせて、別の人を総裁にさせようとするのも国民には理解に苦しむところである。

 維新の会などの第3の勢力も存在するが、こちらの勢力も権力につけば、何をするか分からない危険性すら感じる。独裁的なイメージさえつきまとう勢力でもある。

 政治の世界が停滞しているうちに、震災の復興予算は知らないうちに被災地以外でどんどん使われ、消費税の上がる分は福祉にまわさずに、200兆円の防災事業に当てようとしているグループもある。国民をなんだと思っているのか?自民と民主と公明との3党合意とは何なのか?

 自民党も民主党も政策的に変わらない政党になってしまった。松下政経塾の出身者も自民党にも民主党にもいる。もう一度、政策を見直し、マニフェストとか実現不可能なことを並べて選挙を戦うのではなく、高福祉高負担で行くのか、低福祉低負担で行くのか、政策をきちんと提示して、国民に信を問うべきではないだろうか?

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