日本の原子力発電所の全てが停止状態となり、夏には電力不足も予想されている。国民には政府の言うことに対して不信感があり、原発が無くても電力は足りるのではないかと思っている国民も多くいる。

 原子力発電所の再稼働に反対している人はたくさんいるが、原発は稼働していても稼働していなくても、原子炉があることには変わりはなく、10年以上かけて廃炉しない限り、完全な安全は訪れない。感情的に再稼働に反対してもほとんど意味のないことである。

 大切なのは再稼働に賛成か反対かではなく、原発のコストと、脱原発を目指すのであれば、その工程表を公表する方が先である。むやみに再稼働に反対しても危険性はほとんど変わらないので、原発を稼働させながら、順次代替エネルギーも開発を急ぎながら、発電コストも考慮しながら脱原発に向けて行動することがもっとも懸命な選択であろう。

 原発を停止していても稼働していてもリスクが変わらないのであれば、原発を稼働させながら、危険性の高い原発から廃炉していくしかないであろう。ただ停止しただけでも、再び巨大地震が来たら、危険であることには変わりない。原発を感情的に止めることよりも、原発があるという現実からスタートしなければ、高い電気代のコストだけを支払い、益々日本経済にも悪影響を与えることになるだけです。

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