年末ぎりぎりになって、衆議院の総選挙が実施が決定した。何で今頃?と思う国民も多いと思うが、今年の選挙の違いはなんと言ってもいろいろな党に分裂して、選挙を実施すると点につきる。今から離合集散が図られるであろうし、選挙後もどのような枠組みで政治が行われるのか、見当もつかない。

 そもそも小選挙区制で、こんなにたくさんの党ができること自体が理解に苦しむことである。国民の要望は複雑多岐、いろんな分野で、いろんな利害も持っている国民に対して、政党が無責任に、いろんな都合のいい政策ばかりを選挙公約にするのはポピュリズムではないのか?ポピュリズムを日本語に翻訳すれば衆愚政治。民主主義のもっとも廃れた形である。

 55年体制で、自民党は保守派からリベラル派、やや革新的な勢力も含みながら、時代の流れと派閥の交代によって政治の流れを作ってきた。それに社会党と共産党が激しく攻撃することで、役割を果たしてきた。55年体制は中央集権と、税金で集めたお金を地方に配分し、利害の調整を図り国家を発展させると言う役割の中で、専門家集団として官僚が大きな役割を果たしたことは間違いない。

 分厚い官僚機構の中で利害を分配する55年体制は明らかに機能しなくなった。小泉政権時代に実は自分党の与党は事実上終わっていた。その後出現した自民党の首相に未来を描けず、国民は政権交代を選択した。政権交代が行われても、官僚機構は温存され、結局はマニフェストのほとんどは頓挫し、マニフェストに書かれていない消費増税が行われた。これが一番の政治不信であろう。

 55年体制が壊れ、小泉政権時代は国民は政治に期待した?その後、政権交代もうまくいかった。今度は小党が乱立しポピュリズムに走っていくのだろうか?

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