民主党と自民党の党首が密談したことが報道されている。何のための密談かといえば、消費税を引き上げるための密談だったようである。わざわざ党首討論をする前に密談をしてから、党首討論を行ったことになる。これでは何のための党首討論なのであろうか？党首討論が全くの茶番になってしまった。
福祉と税の一体改革と言っているが、福祉の方の青写真は描けないまま、消費税のみが引き上げられようとしている。財源が足らなければ、引き上げるというのであれば、無駄遣いはなくならないのではないだろうか？今ひとつ理解ができないのは、福祉財源として消費税の引き上げが必要なのであれば、消費税全体を福祉目的税にすればよい。福祉に使われるのであれば国民も納得するであろう。
国家公務員の給与はどさくさに紛れて引き下げられた。国民は国家公務員は権力にあぐらをかき、税金を食い物にしていると思うのであろう。ただ、ほとんどの公務員は権限も無く。国会や内閣で決められたことを粛々とこなしていくことしか出来ない人ばかりである。労働権もきちんと整備されていないまま、強引に給与を引き下げる姿勢は、理解に苦しむところである。国家公務員の給与を引き下げても、１兆円の財源も捻出できないどころか、民間の給与にも波及しさらにデフレを加速しかねない危険性さえ潜んでいる。
野田総理はとにかく税金を上げることしか関心がないようである。国民は税金を上げなければならないのは分かっている。充実した福祉の実現のためには消費税を上げることも必要であろう。ただ、財源がないので増税するのであれば、無駄遣いは一向に無くならないであろう。自民党は消費税を増税するための大連立まで考えているという。もしそんな大連立であれば、政治は混乱し、自民党も民主党もどちらも与党に返り咲くことは難しくなるであろう。
消費税を福祉目的税にして、税率を上げることが、国民にとって一番わかりやすい政策であろう。なぜ福祉目的税にできないのであろうか？