前猪瀬東京都知事が辞任し、2月に東京都知事選挙が実施されることが決まった。3年間に3度目の東京都知事選挙がある。選挙そのものは民主主義にとってなくてはならない者であるが、3度の選挙費用でかかった経費は130億円という。

 一方で慰安婦発言から、迷走を続けている大阪府知事である橋本氏は、任期途中であるにもかかわらず、出直し選挙を実施するという。橋本氏は今年中にあと1度選挙するとも言っているとの報道もある。年に2度も選挙をする意味があるのか、理解に苦しむことである。大阪市長選にかかる選挙費用は5億円に達する。ここまで来れば、選挙を私物化しているといっても良いのではないか?

 誰のための選挙であろうか?歴史を見れば、ヒトラーは自分が首相に任命されると国民議会を解散し、合法的に?独裁的な権力を手に入れていった。タイでは反政府勢力が選挙無効を訴えている。アラブの春で民主化されると思った多くの国は、イスラム教の色彩の強い政権が生まれ、本当の民主化とはほど遠い状況もある。エジプトでは選挙で選ばれた大統領が軍によって解任され、その後の大統領選挙も行われていない。

 一体誰のための選挙であろうか?国民が主権を行使するための選挙が、為政者の思いつきで選挙がなされれば、民主主義の根本を大きく揺るがすことになるであろう!

 

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