「従来のセット項目に時間という要素を加え、1次元から2次元にしたもの」と話す理事長・院長の神野正博氏は、クリティカルパスを導入することで業務が煩雑になるようでは診療に定着しないとの見方を示し、現在の診療の流れにムダを省いた形で浸透させるのが普及のカギと指摘した。
結果として、重傷度の高い患者により手厚い医療を提供するなど“めりはり”のツールとして活用したいの述べている。
神野院長は、実際の評価はまだ先としながらも、従来からいわれているI・Cの充実、医療の標準化などに加え、理事長の立場からは「Knowledge Managementのツール」に位置づけられると指摘。今後の医療制度改革の動向をにらみ、(1)在院日数など、標準医療計画にあわせた迅速対応(2)原価計算によるDRG/PPS方式への迅速対応(3)医薬品の製品名を明記するため価格交渉にも反映できる−など、経営にも直結するとした。一方では、従業員満足度の高まりも期待できるとした。